英題:The Wild Bunch
監督-サム・ペキンパー 1969年 134分
脚本-ウォロン・グリーン、サム・ペキンパー
出演-ウィリアム・ホールデン、アーネスト・ボークナイン、ロバート・ライアン、他
映画「ワイルドバンチ」のあらすじ
テキサスの町の鉄道事務所の銀貨を強奪しようとした強盗団「ワイルドバンチ」は、刑務所からの釈放を条件に雇われて待ち伏せていた旧友の賞金稼ぎに返り討ちに合い、メキシコに逃亡する。
賞金稼ぎに追われながらも仲間の故郷に逃げこんだワイルドバンチ一行だったが、そこでは政府軍のマパッチ将軍が好き放題幅を利かせていた。
一時はマパッチ将軍に協力して列車強盗を行ったワイルドバンチ一行だったが・・・。
原題の意味
「Wildbunch」=「wild」+「bunch」
「wild」=「野生の、野蛮な、乱暴な、わがままな」という意味の形容詞であり、「荒地、荒野」という意味の名詞であり、「乱暴に、でたらめに」という意味の副詞でもあります。
「bunch」=「房、束、仲間」という意味の名詞であり、「房になる、束にする」という意味の動詞でもあります。
よって、「wildbunch」=「野蛮な連中、乱暴な仲間」という意味になります。
ワイルドバンチは1890年代から実際に存在したアメリカの強盗団の名前なので、それがそのままタイトルになっています。
“今すぐに見るべき!”理由と考察、その感想
男の魅力、悪党の生き様
うーん、男臭い、なんて男臭いんだ。
砂埃と油と汗で出てくる男たちは常に汚れている。
画面から臭いがしてきそうなくらいの強烈さだ。
しかし、それがいい。
ここまでやろうとしても、中々こんな味はつけられないと思う。
まあ長くて、途中だれる感じがするけど、最後まで見るとすっきりする。
ラストは実に爽快とも取れる終わり方だ。
主人公は悪党で、悪党が主人公というのはどうなんだと思うが、最終的には自分のポリシーに従って散っていく所が良い。
悪党を称賛する作品ではなく、悪党の生き様、死に様を描いた作品だ。
たしかにどうしようもない悪党だが、彼らにも自分の軸があり、曲げられない筋がある。
最後にお互い笑いあって、死を覚悟して闘いに挑む様は悪ではあるが、実に粋で格好良い。
ペキンパーがなぜ称賛されるのか?というのを自分は体験したことがなかったから分からなかったが、こんなに男臭くて、アクションも盛りだくさんで、粋な要素が入っていて、見終わるとその濃さに包まれるというのは、他の作品ではあまり体験できない。
長いと思ってしまったが、もしかしたらこの長いと感じさせられることも必要だったのかとも思わされる。
味付けが濃いけど、たまに無性に食べたくなる味という感じか。
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