呪術廻戦はハリーポッターをモチーフにしている?
モチーフにしていた、だから何だ、という話しで、パクリではないので別にいいじゃないか、ということだが、呪術廻戦を見ているうちに、ここも似ている、ここも、と思ってきたので、書いてみたいと思う。
そもそも、流行っているという事を知り、アニメをなんとなく見ているうちに、次第に面白くなってしまった。
きっと、最近のアニメで、ホストみたいな見かけの、うわべだけ格好良い感じのキャラクターたちが出てる、中身のないアニメなんだろう、と酷い偏見を持っていたが、全然そんなことはなかった。
惹かれたのは、その深い設定の登場人物達、化け物を体の中に共存させる主人公、その主人公と共存する化け物の圧倒的存在感や、飄々としているがそこが知れない強さの先生、癖があるが魅力的なわき役たち、などなど。
どちらかというと、人々の恐怖が具現化されて怪物がいたり、呪術や呪術師が存在しているというその世界観自体よりも、むしろ登場人物達の深い設定がそのままその世界観を形作っている、という所にかなり好感が持てる。
そりゃ惹かれるわけだ、と思うが、それはハリー・ポッターも同じである。
一番最初に、なんか似てると思いだした箇所は、東西交流戦の時で、生徒同士の戦いに本物の化け物が出てきてしまい、交流戦どころではなくなるという所。
先生たちにも一気に緊張感が走る感じ、これってどこかで見たことあるな、ああ、そうか、ハリーポッターだ、と思った。
私は呪術廻戦の原作は読んでおらず、基本アニメとウィキペディアの情報で補っているので、今後どうなっていくのか、などの先の展開はあまり知らない。
なので、勝手に先の展開を予測している所もあるが、間違っていてもあまり気にしないでほしい。
両面宿儺はヴォルデモート、虎杖はハリーか?
まず、一番分かりやすいのは、両面宿儺はヴォルデモートなんじゃないか、ということだ。
両面宿儺は極悪最強な呪術師で昔に死んでいるが、今はその体がいくつにも分解され散在し、その力は封印されているだけで、集まってしまえば復活して大変なことになるという。
ヴォルデモートの分霊箱にそっくりじゃないか。
ヴォルデモートは、自らを不死身にするために、自分で魂を分割して散在させていったので、他者に封印されたであろう両面宿儺とは違うが。
虎杖は宿儺の指を飲んだことで、宿儺の魂を内部に宿すことになったが、これもハリーとヴォルデモートの関係に似ている。
ハリーは生まれながらにしてヴォルデモートと対峙し、ヴォルデモートの魂の一部をハリー自身が分霊箱として宿して生きているので、時々ヴォルデモートが見ている光景を見たり、ヴォルデモートの存在を感じたりすることが出来る。
虎杖の目の下の線は、両面宿儺が出てくるときにパカッと開くもので、これは、ハリーの頭にある傷、ヴォルデモートの呪文によって刻まれた傷とも似ている。
両面宿儺の圧倒的な存在感や残忍な性格も、ヴォルデモートとそのものとも言える。
ハリーは行動力はあっても、落ち着いた性格であるが、虎杖は天真爛漫、元気いっぱいで性格自体は全然違うが。
ハリーは虎杖、両面宿儺はヴォルデモート、そして両者の関係性も、非常に似ていると言える。
だとすると、両面宿儺はいずれ復活して、虎杖と戦うことにはなるのかな、と思う。
ところで、この「両面宿儺(りょうめんすくな)」という名称はなんとも味のある名前だと思った。
これは創作ではなく、日本の歴史的文献に残っているというのだから、なんとも深くてロマンチックである。
日本という国の面白さを教えてくれる一端でもある。
虎杖・伏黒・釘崎は、ハリー・ロン・ハーマイオニーか?
主要の生徒三人は、ハリー・ロン・ハーマイオニーなんじゃないか、とも思う。
三人である事、男女構成が一緒である事、だけではちょっと足りないことは分かっている。
ただ、似ているという箇所の一つとしては、十分なピースではある。
虎杖がハリーだとすると、伏黒はロンだという事になるが、伏黒とロンはあまり似ていない。
ロンは髪がちょっと長い時もあり、ロンの毛を逆立たせ、格好良くしたら伏黒になる、もうめちゃくちゃな論理だが。
ロンに見えないようにアレンジした、と無理やりに言えないこともない。
いつもビクビクしているロンとは、強い伏黒の性格は全然違うが。
釘崎=ハーマイオニーというのも、髪をショートにすることでハーマイオニーとは違うという提示であるとも言える。
性格的には、ハーマイオニーの強気な性格をより増幅させた感じが釘崎であり、逆にハーマイオニー的な知的さは失われている。
三人とも生徒であり、ものすごく強い先生に教えられながら、戦っていく、という、全体から見た設定の一部としては同じ設定である。
五条悟はダンブルドアか?
呪術廻戦の魅力として、五条悟は、主要キャスト三人と並ぶか、それを凌駕するほどの魅力がある。
ハリーポッターもそうだった。
ハリー・ロン・ハーマイオニー以外に、めちゃくちゃ強い魔法使いのダンブルドア校長、悪にしか見えない怖い先生のスネイプ、悪のヴォルデモートなど、脇を固める登場人物が非常に濃い。
ハリーに優しく魔法を教えてくれる最強の魔法使いのダンブルドアが、呪術廻戦で言う所の五条悟なんだろうと思う。
ダンブルドアはおじいちゃんで、五条悟は若くて格好良くされているが。
五条悟を、悪の呪術師や呪霊たちは一番の障害として、封印しようとしている。
それくらい強すぎるからだが、ハリーポッターでも、ダンブルドアがいるから悪の魔法使いたちは手出しが出来なかった訳で、ヴォルデモートにとって最大の目の上のたんこぶだった。
五条がダンブルドアだとすると、ゆくゆくは命を落とすということになるのか。
ハリーポッターでもかなりのキーパーソンであったスネイプは、誰なのかは分からない、もしくはいないのかもしれない。
呪術高専はホグワーツ魔法学校か?
これは言わずもがなだが、ハリーポッターにも、魔法を学ぶ生徒が通う魔法学校があり、それが呪術廻戦では呪術高等専門学校ということだろう。
そこに虎杖が入り、伏黒や釘崎と学んでいく、そして、学校同士の東西交流戦があり、その最中にとてつもなく強い化け物が乱入してそれどころではなくなる、これもハリーポッターでは似た流れがある。
ハリーポッターでも他校との対抗試合が行われるが、その最中にヴォルデモートが乱入し、生徒が一人犠牲になってしまう。
実はホグワーツの先生に扮した悪者が、裏工作を行い、この大会を利用してヴォルデモートを復活させ、同時にハリーを殺そうとしていた。
虎杖も大会を利用して殺されそうになっていただろう。
京都校の校長が仕組み、京都校の生徒が殺そうとしていた所は違うが。
結論、呪術廻戦は日本版のハリー・ポッターである!
だからなんだ、という話だし、まだ続いているので、これからも見ていく必要はあるが、今までのアニメの最新話までを見てこう感じた。
色々な面において、呪術廻戦はハリー・ポッターがモチーフなっていることは間違いない。
といっても、それが悪いことではなく、モチーフにして、そこからオリジナルに消化してしまえば何も問題はないと思う。
正直、モチーフにして良い部分と、ちょっとグレーな部分もあり、まだこれからの展開を見ていかないと、何とも言えない所ではある。
著作権に設定は含まれるのか、ということは私は知らないし、含まれなくてもモラル的にはどうなのか、などはこの作品に限らず、大いに議論すべき所であるだろう。
モチーフとパクリの境界線は難しいし、何かをモチーフにした作品があり、その作品をまたモチーフにして作品ができ、と、連続的にモチーフの繰り返しで文化は出来ている、という側面があることは事実である。
それぞれの術式や、術式の習得の仕方が「ハンターハンター」に似ているとか、エネルギー的な感じが「ドラゴンボール」に似ているとか、考え出したらキリがない。
呪霊が、「千と千尋の神隠し」に出てくる顔無しが暴走した時に似てるとか、「もののけ姫」のタタリ神に似ているとか、結び付けようと思ったら結び付けられる。
今や世界のどこに住んでいても、日本のアニメや漫画の影響を受けない人はいないと思うし、受けても良いとも言える。
世界のドラマや映画から受ける影響もしかり。
なので、呪術廻戦の今後としては、これはこれでいいね、と言われるくらい、もっともっとオリジナリティを爆発させた展開にして欲しいと思う。
もう言われているのだろうが、完全オリジナルでない、という足かせはあると思う。
虎杖に先輩の東堂がまるで子弟のように厳しく教えていく所とか、それぞれのキャラクターの濃さとか、魅力的な展開やキャラクターが入っていることは間違いないので、そっちをどんどん伸ばしていって欲しいと思う。
ハリーポッターはその独自の世界観や、キャラクターの深さが魅力的だが、呪術廻戦も、日本独自の呪いや霊魂的な文化を全面に出した日本版のハリーポッター、いや、世界の呪術廻戦、と呼ばれるようになっていくことを望む。
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