見どころ!→ホリーの無言の演技!リアルな展開!
監督-ジェーン・カンピオン 1993年 121分
出演-ホリー・ハンター、ハーヴェイ・カイテル、他
1800年代、しゃべることの出来ない子連れの女性が、縁談で嫁ぐことになる。
行く場所は、原住民がすぐ近くに住むジャングルの中。
そこで原住民から土地を買って開拓して生活している白人と結婚する。
お金には困っていない、裕福な感じの白人男性。
そこには、原住民の言葉と英語を通訳できる白人も近くに住んでいて、ピアノを通じてその通訳の男性を好きになってしまい・・・という話し。
出てくるピアノの曲は耳に残るメロディーで、音楽は聴いたことのある人も多いと思います。
いわゆる不倫ものですが、不倫はだめ!とはなんか言えない感じの展開です。
昔は特に、好きでもないのに結婚させられたり、政略結婚だったり・・・無理やり結婚するというのが多かったから、なんとも言えない。
本当に好きでも叶わなかったり・・・。
主人公は聞き取れるだけでしゃべれないのですが、とても勝気で、思ったことは必ず態度に表す女性。
新しい旦那にはあまり心を許していません。
お母さんの言っていることを通訳する小さい女の子もかわいいです。
お母さんの感情までちゃんと通訳している。
ハーヴェイカイテルは、行動を見てたら変態だと思ったのですが、だんだん深みが出てきてきます。
惜しげもなく全裸になってしまう役者魂はすごい。
本当にどこも隠していない・・・こんな役者はあんまりいないと思います。
ちょうどこのあたりの年代で、カイテルは最注目され出したあたりだから、気合が入っていたのかも。
重厚な演技が良いですね。
登場人物たちの心の流れがリアルだし、どんどん展開もしていくので、最後まで飽きずに見られます。
ただの不倫ものではない。
旦那が不倫している妻の情事を見つけ、影から覗き見し、そのことを妻に問い詰めなかったりとか・・・。
自分にも非があるし、問い詰めるよりも自分にも心を開いてもらいたいという気持ちでいっぱいだったりとか・・・色々交錯します。
最後の最後も、うわっと思うシーンがあり、惹きつけます。
演技的にもリアリティ溢れているので、面白かった。
これ22年前に作られたと知って驚きました。
ぜんぜん色あせない作品です。
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