TAXi タクシー
監督-ジェラール・ピレス 1998年 86分
出演-サミー・ナセリ、フレデリック・ディーファンタル、マリオン・コティヤール他
映画「TAXi タクシー」の簡単なあらすじ
ピザ屋で働くスピード狂のダニエルは、タクシー運転手になり、ボタン一つでレーシング仕様になる改造タクシーを使って、法定速度を無視して客を時間通りに目的地に送り届けていた。
ある日いつも通り客を乗せるが、その客は刑事のエミリアンで、スピード違反で逮捕される。
違反を見逃してもらう代わりに、強盗団の捜査に協力することを約束したダニエル。
ダニエルは新米刑事のエミリアンと一緒に、ベンツを足に使う強盗団「メルセデス」の足取りを追うことになるが・・・。
“見て損はない☆3”理由と考察、その感想
街中の疾走感が気持ち良い
フランスのマルセイユの町中を、プジョーとベンツが猛スピードで走り回る。
最初に見たとき、スピード感に溢れていて、楽しく見れた記憶がある。
TAXIで使われている音楽が映像に合い、心地よい疾走感を感じる。
TAXIと言えばって感じの音楽、アウトキャストの「pump it」。
続編もいくつか出ているようだが、一作目のこれが一番良いと思う。
主人公のサミー・ナセリは、不良顔をしていて味がある。
実際若いころは刑務所に入っていて、TAXI出演後も薬物や暴行事件を起こしたり、血の気の多い俳優らしい。
リュック・ベッソンぽい感じが作品に出ている。
リュック・ベッソンは、一つの発想だけで一つの映画を作ってしまうという印象がある。
それが良いときもあるけど、中身がないときもあるように感じるが・・・。
これは中身がある方だ。
リュックベッソンのユーモアセンスが自分は苦手だから、そこら辺は抑え目にして作って欲しいといつも思っている。
話しは、とても単純でわかりやすい。
車が街中を疾走する感じがとても緊張感があっていい。
追記:一般人のヒーローが良い 2023年5月8日
これは、タクシー運転手という一般人が悪役を倒すヒーローになる、という意味でも大分斬新なアクションかもしれない。
単純に、モナコグランプリ的に普通の街中を車が激走する疾走感だけでなく、その勧善懲悪感も面白い。
さらに、その独特の音楽と相まって、見てから20年以上たった今でも記憶にはっきりと残っている。
上記でも触れたが、リュック・ベッソンの無理やりユーモアをねじ込もうとする感じがあまり好きではない。
本当の人間からにじみ出るユーモアなら良いが、彼のダメな時のうわべのユーモアは作品を一気にB級にしてしまう。
しかし、主人公のサミー・ナセリが軽い感じではないので、これは見ていられる。
もし彼でなく、わざとらしい俳優だったら、とてもじゃないけど見ていられなかった。
せめてレオンくらいに抑えてくれたらもっと良かったのに、とも思う。
ただ、まだ見ていない人は、見たら楽しめるかもしれない。
特に若ければ若いほど良いと思う。
年をとると、こういうノリが鼻に付き、うっとうしく感じて来るから。
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