映画「シューテム・アップ(2007)」が“つまらない”理由と考察、その感想

⑤つまらない☆1

シューテム・アップ 英題:Shoot ‘Em Up

監督-マイケル・デイヴィス 2007年 86分

脚本-マイケル・デイヴィス

出演-クライブ・オーウェン、モニカ・ベルッチ、ポール・ジアマッティ、他

映画「シューテム・アップ」のあらすじ

夜中に街中のベンチに座ってニンジンをかじっている男。

その男の目の前を、妊婦が走っていき、続いて悪党らしき男がその妊婦を追いかける。

路地に逃げ込んだ妊婦を、追っ手の男は拳銃を手にさらに追いかけていく。

一部始終を見ていたベンチの男は立ち上がり、路地に入っていき、持っていたニンジンをその追っ手ののどに突き刺し、妊婦を助ける。

すぐに大勢なだれ込んできた他の追っ手達を、その男は華麗な拳銃さばき、物を利用した体さばきなどで次々と倒していく。

妊婦はその銃撃戦の最中出産するが、流れ弾によって命を落としてしまう。

ベンチの男は残された赤ちゃんを抱き、命からがらその場を後にするのだった。

ひょんなことから妙な事件に巻き込まれてしまった男、事件は男の想像を超えた陰謀が絡んでいた。

この男は何者なのか?そして、この赤ちゃんを付け狙う組織とは?

“つまらない☆1”理由と考察、その感想

期待外れのアクション

たくさんの銃弾が飛び交う。

主人公の、哀愁があり多くを語らないという感じは悪くない。

結構あっという間に終わってしまう。

アクションはおもに拳銃を使い、時にはその場にあるものを利用したり、香港映画っぽいところもある。

しかし、独特なアクションはほとんどなく、強いて言えば好物のにんじんを使ったり、スカイダイブ中に銃で撃ちあうところくらいだった。

この映画は銃弾がすごく飛び交う、と書いていたのだが、そこまで打ちっぱなしという印象は感じず、もっと打ちまくっても良かったんじゃないかと思う。

独自感が少ない

この映画は、アクションや登場人物、ストーリーなど、全てにおいて独自感が非常に少ないように感じた。

出演者はクライブ・オーウェンを除いては、誰がやっても同じような気がする。

悪役が軽い感じのメガネの太ったおじさんで、ただの嫌な奴というか、やっつけがいもない感じ。

他にも出てくる敵側全ての感じが軽めで、話は大きくても、すごい陰謀が渦巻いてるな!というスケール感は感じない。

問題となっている銃社会というテーマに目を付けたのは悪くないが、取ってつけたようなテーマで、他のテーマでもあまり変わらないような気もする。

それならもっと主人公の銃に対する思い入れ、生い立ちなどを深く描いて欲しかった。

そこらへんも非常にさらっとしている。

ストーリーも悪役もアクションも中途半端

クライブ・オーウェン演じるスミスですら、どんな人間かそこまで分からない。

なぜか、主人公が隠れたり、行く先々であっという間に見つかって銃撃戦が始まる。

隠れ家でさえすぐ見つかるという。

エンターテインメントだからそれもありなんだろうが、ちょっと雑に感じた。

エンターテインメントに特化するのであれば、ストーリーに政府の陰謀的な要素を盛り込んだりするよりも、もっとアクション自体を斬新なものにしても良かったんじゃないか。

最初から最後までずっと銃撃戦をしているとか・・・もうリアルではないかもしれないが。

勝手に爽快さを求めていたので、期待外れになってしまった。

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