映画「ボーン・コレクター (1999)」を“今すぐ見るべき!”理由と考察、その感想

①今すぐ見るべき!☆5

ボーン・コレクター 英題:The Bone Collector

監督-フィリップ・ノイス 1999年 118分

出演-アンジェリーナ・ジョリー、デンゼル・ワシントン、クィーン・ラティファ、他

映画「ボーン・コレクター」の簡単なあらすじ

捜査中の事故で、首から上と左手の指一本しか動かせなくなった天才捜査官が、ベッドの上から助手の新米女性捜査官を誘導し、連続猟奇殺人の真犯人に迫っていく。

“今すぐ見るべき!☆5”理由と考察、その感想

体が動かないスーパーヒーロー

クライマックスの真相も予想できなかった。

デンゼル・ワシントンの知的な演技が光る。

女性との恋愛のようなシーンもあるが、べたべたするようなシーンもなく、さわやかだ。

体がほとんど動かないという設定も、デンゼルは見事に演じている。

存在感がありあまっている。

主人公のリンカーンは、あまり体力が続かないが、無理をして捜査を続け、冷や汗が出て顔が苦痛にゆがんでいく。

犯人に殺されそうになっても、自分の体が動かないことを逆に利用して、犯人に攻撃を加えるところも面白い。

決してあきらめずに戦っていく強い内面もあるが、自分はこのまま生きていてもしょうがないから楽になりたい、というナイーブな気持ちも合わせている。

そんな主人公にデンゼルはとてもマッチしていると感じた。

アンジェリーナ・ジョリーも良い。

サスペンスだが、人間的な内面も重厚に描かれている。

デンゼルの代表作 追記:2023年5月8日

これは、デンゼルの代表作と言っていい、デンゼルの器用で深い演技が光る作品である。

全編にわたって良いが、ベッドで痙攣する演技や犯人を引き付けるためにわざと小声でささやく所など、絶品である。

デンゼル好きなら絶対見ないといけないし、そうでない人でも圧倒されるだろう。

デンゼルはとても器用だが、その演技は決して軽くないので、非常に稀有な俳優である。

正直、もう少し長くてもいい。

2時間あっても少しあっさりした感じもあるので、もう一つ事件をねじ込んでも面白かったんじゃないかと思う。

ミステリーだが、ミステリーが先行している訳ではなく、そこにアンジェリーナ・ジョリーとデンゼルを中心に、人間がちゃんと描かれているので、非常に好感が持てる。

これは、ドラゴンタトゥーの女、特捜Qのように、シリーズとしてもっと見たかった。

この作品は、あくまで序章に過ぎない気もする。

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