映画「ブラインドネス(2008)」が“オススメ”の理由と考察、その感想

②オススメ☆4

ブラインドネス 英題:Blindness

監督-フェルナンド・メイレレス 2008年 118分

脚本-ドン・マッケラー

出演-ジュリアン・ムーア、マーク・ラファロ、伊勢谷友介、木村佳乃、他

映画「ブラインドネス」の簡単なあらすじ

ある日本人男性が突然視力を失い、眼科に行くが原因が分からず、治療にあたった医師も翌日に目が見えなくなってしまった。

さらに日本人男性と接触した人々が次々に視力を失い、その症状は世界中に広がっていく。

新種のウイルスと断定した政府は、感染した人達を隔離施設に強制収容していく。

眼科医の妻はなぜか症状が出なかったが、夫と一緒に施設に入ることになる。

そこで待っていたのは、およそ人間のものとは思えない、劣悪な生活環境だった・・・。

“オススメ☆4”の理由と考察、その感想

ありそうでなかった設定かも

奇病が流行るという設定はたくさんあるが、目が見えなくなるというのは、ありそうでなかったと思う。

まさにコロンブスの卵だ。

感染者は施設に隔離されるが、見えないことで様々な問題が起こっていく。

身の回りのことがうまくできず、環境はどんどん劣悪になっていく。

その中でさらに集団心理が働き、どろどろとしてくる人間模様。

見えないというのはここまで大変なのか、見えるということはすごいんだと思わされる。

施設での描写は、見ていて腹がっ立ったり、気分も暗くなってきたりする。

しかしそこからなんとか抜け出し、信頼できる者どうしで暮らし始めるあたりから、世界観が明るくなっていく。

見えない中でも些細な幸せや喜びを見つけ、見えないことを受け入れて生きていこうとする。

そんな人々の姿が、心にしみてくる。

伊勢谷友介や木村佳乃は最初からキーマンとして登場している。

自分は伊勢谷はあまり好きではないのだが、この映画ではそこまで違和感なく見れた。

ジュリアン・ムーアや、マーク・ラファロは実にナチュラルで良い。

ジュリアン・ムーアは、なんで感染しないのかとも思ったが、全体を見ていくとそんなに気にすべきことではないとわかる。

色々考えさせられたけど、見終わったら、すっきりしている。

良い余韻が残る映画だと思う。

この監督の他の映画も見てみようと思った。

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