アナと雪の女王 英題:Frozen
監督-クリス・バック、ジェニファー・リー 2014年 102分
脚本-ジェニファー・リー
出演(声の出演)-松たか子、神田沙也加、ピエール瀧、他
映画「アナと雪の女王」のあらすじ
仲の良い姉妹のエルサ(姉)とアナ(妹)は幼いころからいつも一緒に遊んでいた。
エルサは生まれつき何かを凍らせる魔法が使える。
エルサはその日もいつもと同じように、魔法を使って雪だるまを作ったり滑り台を作ったりして、アナを楽しませていた。
しかし、手が滑ってしまったエルサは誤ってアナに向かって魔法をかけてしまう。
アナは気を失い、それを知った両親は森の奥に住む魔法に詳しいトロールにアナを見てもらう。
トロールの魔法によりアナは一命をとりとめるが、アナの記憶からエルサの魔法の記憶は一切なくなり、一緒に遊んだ楽しい思い出だけが残ることに・・・。
それ以来、エルサは自分の魔法が人を不幸にするのではないかと思い、アナとも距離を置き、人と会わないように自分の部屋にこもるようになる。
アナはなぜエルサが自分を避けるのか理由が分からず、心の隅に寂しさを抱えている。
エルサの不安を煽るように、エルサの成長とともに自分でもコントロールできないほど魔法の力はどんどん強くなっていく。
やがて成人したエルサは女王に即位することになり、不安を抱きながらも人前に出る決意をする。
色んな人々と会えることで浮かれたアナは、そのパーティーで出会ったばかりのハンスという王子と結婚すると言い出す。
そんなことを言い出すアナと口論になったエルサは、思わず氷の魔法を人前で使ってしまう。
人々からの追及を逃れるために山に逃げ込んだエルサは、そこで氷の宮殿を作り、一人で生きていくことを決意する。
心配してエルサに会いに行こうとするアナは、道すがらに出会った誠実な青年のクリストフ、雪だるま人形のオラフとともに氷の宮殿に向かう。
冬が突如町に訪れ混乱する人々、果たしてアナとエルサ、人々の運命は・・・
“物足りない☆2”理由と考察、その感想
「ありのままの」を歌うの早くないか?
日本語吹き替えで見た。
「ありのままの~」という例の歌だが、自分が思っていたよりも割かし序盤に出てきた。
もっと紆余曲折してエルサが達観して殻が破れてから歌うものかと思っていた。
確かに歌は良いが、本当の意味で吹っ切れているタイミングではないと思うので、惜しいなと思った。
ラストのシーンでエルサが魔法をコントロールできるようになり、人々の前でも魔法を隠さず使い、人々もそれを受け入れ、エルサが心から伸び伸びとしているのが本当の「ありのまま」だと思う。
序盤の歌は、今の自分がありのままではなくて、そんな自分になりたいという願望に見えてしまう気もする。
というか、願望の歌なのだろう。
勝手に物語のクライマックスで出る歌だと思っていたから、少し拍子抜けした。
事実上この歌が挿入歌のような感じだから、序盤で終わってしまい少し寂しさを感じた。
キャラクターの豊かな顔の表情や、日本の声優陣はすごい
最近のディズニーのアニメはあまり見ていなかったが、これは映像がきれいなだけじゃなく、キャラクターの表情が豊かですごいと思った。
実写ならキャストを選ぶのも一苦労だし、アニメでしか表現できない世界をやっているんだと思う。
エルサの即位式の朝に、アナが歌を歌うところがあるが、かわいくて良い。
神田沙也加ってめちゃくちゃ歌うまい、声優としても感情豊かでぴったりだった。
エルサ役の松たか子も、お姉ちゃんのちょっと大人っぽい繊細な感じがよく出ている。
歌はエンディングのメイジェイの歌より、自分は松たか子の歌の方が感情豊かで心に入ってくるので好きだ。
アメリカ版の歌は特典映像に入っているが、アメリカ版に関していえば、レットイットゴーよりエンディングの歌の方が良いんじゃないか。
アメリカ版のエルサの声優の方は、ちょっと声が低いというか、大人びすぎてる感じを受けた。
松たか子の方が断然良いと思う。
悪役やラストが物足りない
話しとしては後半やはり悪が出てくるが、深みのある悪役ではないし、よくわからないうちに倒されてしまったという感じがして、ラストにかけてなんかもやもやした。
魅せたかったのはやはり序盤で、言ってみれば無理に後半つないだというか、決まったラストにとにかく持っていければ良いという感じだったのかなと思う。
もっと面白くなったような、という気がする。
この悪役は、他国の王子で、国を乗っ取ろうとしているが、もっと悪くて良かったんじゃないか?
アナやエルサを殺そうとするだけじゃなく、例えば市民はエルサを信じているが、ハンス王子が「あいつは化け物だから閉じ込めた」、と主張して疑心暗鬼にさせ、さらに反抗した市民を片っ端から暴力で弾圧するとか。
それを知ったエルサが、牢屋をぶち壊して、化け物呼ばわりされるのも省みずに市民を魔法で助ける、とかあれば良かった。
そうではなく、お家騒動的な感じに収まってしまっている感じがするので、もったいないと思う。
所々良いのでおススメ度は、フィフティーフィフティーと言いたいが、物足りない、ということにしておこう。
あの松たか子、神田沙也加の歌や、表情豊かなアナとエルサ、雪だるまのオラフやトロールとかを見て欲しい。
生き生きしたキャラクターは魅力的だが、ストーリーを通してガツンと来るわけではない。
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