5フィンガーズ 英題:Five Fingers
原題-Five Fingers 2006年 87分
監督-ローレンス・マルキン
脚本-ローレンス・マルキン、チャド・サマン
出演-ローレンス・フィッシュバーン、ライアン・フィリップ、他
製作総指揮-ローレンス・フィッシュバーン
映画「5フィンガーズ」のあらすじ
銀行員の青年は食糧ビジネスを始めようと、ある人物に会うためにモロッコに入った。
コーディネーターと一緒にその人物の元へ向かう途中、突如拉致され、見知らぬ施設に監禁される。
目が覚めると見知らぬ中東系の人物がおり、青年をCIAのスパイだと疑い、尋問を始める。
「もし本当のことを言わなければ指を落とす」と脅してくる。
あらぬ疑いをかけられた青年は、身の潔白を証明しようと必死で説明していくが・・・。
“物足りない☆2”理由と考察、その感想
青年は明らかに怪しい
序盤で、この青年はどうなってしまうんだ、と思う。
指を落とされるなんて、もし自分だったらどうする・・・と。
パッケージに書かれていた説明文も実に興味を引かれた。
だけど、この青年が怪しく見えてしまう。
中盤くらいから、見ているこっちも、この青年は何かを隠していると思ってしまう。
ローレンス・フィッシュバーンは全て知っているぞという態度、青年は何も知らない、という攻防を見せたいと思うのだが、青年の主張が曖昧で弱く、それが成立していないように感じた。
ローレンスも何者か分からないが、それよりもこの青年は何を隠しているんだ、というところに目が行ってしまう。
ローレンスの圧力に負けてしまっている感じがした。
青年が見ている側に潔白だと思わせるくらいの、もっと鬼気迫るリアルな立ち振る舞いをしないと、これは成り立たない。
ほとんど一つの部屋の中での話しなので、演技的には非常に難しいものが求められると思う。
青年は指を落とされてもイエスとは言わないが、それは本当のことを言ってるからではなく、こいつよっぽど言いたくないことがあるんだなと思ってしまう。
この二人の駆け引きがこの作品の命だと思うのだが、それがうまく働いていないので、最後のせっかくのどんでん返しも、驚きよりも取ってつけたたように感じた。
結末自体も、途中からなんとなく想像できてしまう。
いくら面白そうな話でも、脚本や演じ方でいくらでも変わってしまうということを改めて感じた。
製作総指揮がローレンス・フィッシュバーンということだが、悪役をローレンスがやるのは良いが、青年もそれに匹敵するぐらいパワーがある俳優をキャスティングして欲しかった。
コメント