見どころ!→全てが包み込まれるラストを見逃すな!
監督-篠田正浩 1990年 117分
出演-藤田哲也、岩下志麻、大滝秀治、他
戦争中に田舎に疎開した少年が、そこの学校の番長と仲良くなる。
しかし、クラスの中で誰が番長になるかの騒ぎに巻き込まれ、元番長は孤立してしまう。
そのうち少年も東京に帰ることになり、そのとき番長のとった行動とは・・・
これは、田舎のにおいが染み込んだような映画です。
現代社会ではあまり感じられない雰囲気が感じられる。
少年時代の思い出・・・おそらく主人公にとって一生忘れることのできない心の交流。
絶妙なタイミングで、井上陽水の「少年時代」が流れます。
見終わって、懐かしいような切ないような、なんとも言えない気分になる。
思わず、自分の少年時代を振り返らずにはいられない。
井上陽水の「少年時代」は知っていたけど、映画の主題歌だったとは・・・。
これは映画としてあまりヒットしなかったらしいのだが、もしかしたら今見たほうが良いかもしれない。
こんな映画は邦画ではあまりないと思う。
洋画でいうと、「スタンドバイミー」のような映画かもしれない。
子供たちの心の流れがとてもうまく描かれいて、見やすいです。
番長はとても芯がある番長なので、見ていてすがすがしい。
子供だけれど、ある種大人より大人らしい行動をしたりする。
子供だからといって馬鹿にできない、大人でも取れないような強い行動をとる。
そういう番長と接していって、主人公の少年も成長していく。
この時の気持ちのまま大人になってほしいと思うけど、大人になったらお互いもう変わってしまっているのかもしれない。
でも、おそらくこの主人公と番長は、大人になって何かにつまづいた時、この交流を思い出すだろう。
最後の別れのシーンは必見です。
番長のとった行動に、主人公も答える。
そのシーンを思い出すとちょっと泣きそうになります・・・。
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