ドラマ 「アンチヒーロー(第一話-接点-)」
プロデューサー-飯田和孝、大形美佑葵 2024年-1時間8分
脚本-山本奈奈、李正美、宮本勇人、福田哲平
出演-長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、林泰文、一ノ瀬ワタル、野村萬斎、木村佳乃、他
第一話が“つまらない☆1”理由と考察、その感想
面白そうなタイトルだったが・・・
薄いキャラクターの主役、明墨
タイトルに反する泥臭い普通の弁護士ドラマ
木村佳乃演じる検察は、
ドラマ 「アンチヒーロー(第2話-拒絶-)」
プロデューサー-飯田和孝、大形美佑葵 2024年-60分
脚本-山本奈奈、李正美、宮本勇人、福田哲平
出演-長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、林泰文、谷田歩、野村萬斎、木村佳乃、他
第2話が“物足りない☆2”理由と考察、その感想
アンチヒーロー第2話はビヴァン超え
スピード感のある序盤の捜査感、赤嶺の存在感は良い
明墨の大演説は不発だった
隠された謎の答えよりも面白いドラマが見たい
ドラマ 「アンチヒーロー(第3話-過去-)」
プロデューサー-飯田和孝、大形美佑葵 2024年-46分
脚本-山本奈奈、李正美、宮本勇人、福田哲平
出演-長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、林泰文、田島亮、山崎銀之丞、野村萬斎、木村佳乃、他
第3話が“物足りない☆2”理由と考察、その感想
初めての面白いストーリー、赤峰の好演
全体のストーリーとしては初めて面白くなり得るストーリーだった
なぜいつも1話通してガツンと来させないのだろう。
最初の30分くらいの、赤峰が事務所のチームと事件を調べ、
赤峰の感情の動きや振る舞い、
正義感にかられ、怒りを表に出す時にも、
このドラマの出演者のレギュラーメンバーの中では、
演じ方が軽くなく影もあり、
派手ではないが、しっかりと仕事をしている。
粋なストーリーを台無しにする明墨の薄さ
そこからは、明墨の出番だが、相変わらず軽いうわべの演じ方で、
赤峰が不信感を明墨にぶつける最初のシーンでは、
こんなに赤峰が感情をぶつけているのに、「ほう、
あえて敬語を使ったんだろうが、はたから見ると、
手放しで、良い仮説だ、と強く褒めながら反論するなら分かるが、
静かに穏やかに反論したいならそれなりの強さが言葉に秘められて
勝新太郎が同じセリフを静かに言うなら深みがあるが、
明墨はずっとそんな感じだ。
ストーリーとしては、明墨が悪徳政治家の息子を弁護するが、
せっかく、こんな弁護士いて欲しい、と思うような話しなのに。
世に出すならそれに見合う演技もセットで出さなければ、
赤峰が思っていたのと違うドライブレコーダーの証拠映像を明墨に
赤峰に中途半端な介入をさせないために、赤峰を騙す必要があり、
なので、もっと悪に見えるくらい圧倒し、赤峰の心を折り、
あれでもやっているつもりなんだろうけど。
その赤峰の反応でどれだけの覚悟でこの事務所に入ったか分かるし
明墨が検察官の緑川に新たな証拠を提示された後の明墨の振る舞い
ちなみに検察の木村佳乃が演じる緑川は演技しているように見えず
明墨は態度を一変させ、言葉も出ない、
本当にショックを受けて落ち込んでいると、
もしそれが出来れば、わざとやっているのかどっちかわからない、
というか、無能のフリをして負けるなら、
法廷を去るときはもういつもの明墨に戻っているから、
法廷を出てもまだショックを引きずっている感じだったら、
もしそれが出来れば、めちゃくちゃ面白い回になったはずだ。
法廷にいた人達も、視聴者も最後の最後まで明墨に騙されていた、
最後の赤峰と明墨の二人で会話するシーンも深くなったはずだろう
自分に怒ったのは嘘だったんですね、と赤峰が言ったら、いや、
明墨は自分の印象を自在に操る天才弁護士みたいに自分を思ってい
あ、こいつわざとやってる、とすぐに見抜かれ、なめられる。
その噂が広がり、悪人は明墨に弁護など頼まなくなるから、
ちなみに、赤峰が最後に明墨に、
犯罪者の弁護をする、あわよくば無罪にするのが弁護士の役目だし、
それを間近で見たきた赤峰から出るとは思えない、あえて言う必要のない、浅く中身のない言
弁護士はなぜ犯罪者を守るの?という子供の疑問なら分かるが、
視聴者に説明するために、赤峰にこのドラマのテーマ的な何かを言わそうとしたのか知らない
第3話はアンチヒーローらしさがあったが。。。
この3話は、初めてタイトル通りアンチヒーロー感もあり、
いい加減そこを作る側はわかった方がいいんじゃないか?
作るべきは演じ方を含めたキャラクターの作り込み、存在感で、
演技一つで、
そう演じさせられているなら監督が悪いが、
ちなみに劇中の音楽は、
ドラマに寄り添うような音ではなく、
本当にどうしよもない不条理、
音楽を作る側は、
どう見せたいのか目的もはっきりせず、
エンディング曲のmiletの曲調くらいの方がまだ合っているん
そもそもまともな演技を詰み重ねたドラマがあれば、
せっかく頑張って音楽を作っても、あざとい演技に重ねては、
なにはともあれ、もっと根幹のドラマ部分、
日本のドラマにおいていつものことではあるが、3話は話しが良かった分、
ドラマ 「アンチヒーロー(第4話-冤罪-)」
プロデューサー-飯田和孝、大形美佑葵 2024年-46分
脚本-山本奈奈、李正美、宮本勇人、福田哲平
出演-長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、林泰文、藤木直人、早見あかり、渡邊圭祐、野村萬斎、木村佳乃、他
第4話を“見て損はない☆3”理由と考察、その感想
明墨は権力に対するアンチだった
悔しいけど、4話はちょっと面白かった。
なるほど、
第2話で緋山を無罪にしたのは、
それに気づかなかった自分は、顔から火が出て家がボヤになった。
赤峰が説明してくれなかったら気づかなかった。
検察に対する自分のイメージはそもそもそういうことをする組織と
しかし、そうだとしても、明墨の大演説や振る舞いがあざとく、
むしろ、話が良い分より残念に感じる。
話自体が分かりやすい3話、
もしそれが出来ていれば、
軸となる謎が解明されないまま普通の法廷劇っぽく、
主役の剛腕で謎を引きずったまま視聴者を釘付けに出来ない、
でもそうではない高度なチャレンジをして失敗している。
しかし、演技度外視で言えば、
そしてこの4話に関しては、
ヴィヴァンより安上がりなはずなのに。
明墨の狙いの輪郭が見えてきたこの4話は、
一応見続けて良かった、頑張った甲斐がある。
頑張らせないで見せてほしい。
だけど、明墨の露出が増えたらまた変なことになるんだろう。
だから、薄目で見ていくようにしよう。
赤峰の紫ノ宮の若手コンビが見やすい
今回の話は、赤峰と紫ノ宮の露出が多く、二人とも自然なので、
赤峰がナチュラルなのは前述した通りだが、紫ノ宮も良い。
紫ノ宮はいつもあまり感情を表に出さない感じだが、
赤峰に、羨ましいんですか?と釘を刺す言い方も良いし、
紫ノ宮にはだんだん味が出てきている。
ちなみに、
本当に楽しんでいるように見えた。
だからなんだ、ということだが、
どうかこのままの自然な感じで行ってほしい。
赤峰は相変わらずナチュラルで、このドラマの軸のような存在だ。
この二人の会話を中心に、紫ノ宮が明墨に雇われた理由や、
良い意味で点が線になった4話
明墨は今回は警察の不正に目をつけ、
明墨が検察をやっていた時に、
本人が語るときっとペラペラだから、
権力に対するアンチというのも格好良く、
まだ何か悪いことをしているのかは分からないが。
今回の話は、良い意味で点が線になったと言えるんじゃないか。
演技自体で見せるドラマ描写が良く、
せめて、このクオリティで毎話見せてくれたら、
きっとそれを持続するのは難しく、また下降するだろうから、
音楽も、
むしろ、盛り上げる良いスパイスになっていたと思う。
ドラマの音楽って、同じ音楽を毎話使い回す、
毎回音楽家が映像を見てその都度音楽をつける、
そうでなければ、音楽が合う合わないは、
ドラマ全般に感じる違和感の一つはこれだ。
自分が音楽家なら、合ってない音楽をつけている、大した事ない、
それにはお金がかかりすぎるのか?
中身のない派手な演出にお金をかけるんじゃなく、
もう十分お金がかかってるのか?
ヴィヴァンで使いすぎたか?
必ずしも手の込んだ音楽をかけなくても、
音楽家にそんな判断はできないか?
何はともあれ、4話はネックの明墨の演技があまり邪魔をせず、
もし明墨役が堺雅人だったらと思うと、
また堺か、となるし、他の役者の面白いドラマも見たいが、
他に、深みのある主役を出来る新星はいないのか?
新星と言っても、別に50代、60代でも良い。
明墨は抑え気味の振る舞いでまだ良かった
明墨は大立ち回りをするような露出が少なく、
序盤で、明墨が今回の事件の担当弁護士を降ろさせるため、
サングラスをかけてニコッと笑い、風船を子供に渡して、
格好つけた悪のヒーローぶるんじゃなく、
主役だから全能感がなくちゃいけないなんて固定観念で、
今までの明墨も気持ち悪いけど、気持ち悪さの意味が違う。
ちなみに、屋上で空を見上げる感じはあざとかった。
相変わらず語尾を伸ばす、です〜とか、だね〜
強くしゃべろうとする時に、
格好つける演技もいらない。
味のある人格を自分で見つけられないなら、何も演じようとせず、
きっとそっちの方がよほど魅力的だ。
第5話以降、
初めて5話は少し楽しみだ。
ドラマ 「アンチヒーロー(第5話-因縁-)」
プロデューサー-飯田和孝、大形美佑葵 2024年-46分
脚本-山本奈奈、李正美、宮本勇人、福田哲平
出演-長谷川博己、北村匠海、堀田真由、大島優子、林泰文、藤木直人、早見あかり、渡邊圭祐、野村萬斎、木村佳乃、他
第5話が“物足りない☆2”理由と考察、その感想
紫ノ宮は良かったが、全体としては物足りない
途中まで、警察のでっち上げを暴くために、
そして、
長年付き合いはあっても深く踏み込んだことのない父に、
紫ノ宮は演技をしている感じに見えず、
父親と接している感じも自然で、
間違いなく今回の話の主役である。
この俳優は若いだろうがとても良い。
ちなみに明墨はそもそもナチュラルな感情の流れなどいつもほぼ見
流れていたら漏れてくるはずだが、ほとんど見受けられない。
いかんせん、
この若手二人の様な、
見ている人達の大多数もあまり分かっていないんじゃないか?
何はともあれ、そんな紫ノ宮の好演もあり、
それは、若手が良くても、
ドラマの足を引っ張るベテラン勢
第5話がいまいちだったのは、
裁判後に、終盤で紫ノ宮が父親を問い詰めるシーンも、
せっかくリアルな生の感情を父親にぶつけているのに、
言えないことだらけで言葉が少ないのかもしれないが、
紫ノ宮のように、
警察が来て連れて行かれる時も、
下手をすれば、
せっかく、それを見送る紫ノ宮が感情を高ぶらせて、
父親役はもっと年を取ったおじさんで良かった。
寺島進なんか悪くないんじゃないか?
いや、大分良い。
この父親を演じた俳優は以前より老けて顔に味が出てきたけど、
イケメンという枠に入るであろう人達が全てダメと言っているわけ
言葉少なで難しい役どころと言えばそうだが、
明墨に関しては今回は露出もそこそこあり、
気持ち悪い伊達原は悪くなかった
冒頭の明墨と伊達原の対峙シーンでも、
伊達原が、検察の膿を出せて良かった、
せっかくのヒリヒリしたセリフのやり取りなのに、
静かに強い人間に見せたいのだろうが、ただの普通の人だった、
なぜ撮り直さないんだろう?
ちなみに、そのセリフを受けての「頼もしいねー」
伊達原は、笑っていてもいつも目が全く笑っていないのが、
人間の皮を被った化け物のようだった。
伊達原は、特にリアルな演技とかではない、
しかし、
嘘笑顔でしゃべっているときは怖くて良いのに、
半沢直樹で言えば、大和田常務のような太い悪にはなり得ない。
そもそも激しく怒る演技は難しく、
それは欧米の人達に比べて、
アル・パチーノやフィリップ・シーモア・ホフマンなどのように、
そういう意味では堺雅人はちゃんと強く怒れる、
なので、
あの普段落ち着いた伊達原が、明墨にこてんぱんにやられ、
漫画的で、変な悪役だった、となるかもしれないが。
面白く振りきれないモヤモヤの5話
明墨はいつも通り、全編通して薄かった。
裁判が終わって、赤峰に問い詰められた時、
今回は明墨の露出が要所要所を締めているので、
主役が足を引っ張ってしまっては致命的だが、
いくらドラマの中で誰かが良い演技をしても、
この現象は、日本のドラマや映画でよく見られる。
いくら紫ノ宮や伊達原が光っても、焼け石に水だろう。
一人芝居じゃなく、みんなで作ってるんだからそりゃそうだ。
逆に一人が良いだけでなく、その相手役も良い、
4話はそういう相乗効果の兆しがあったのに、
このアンチヒーローというドラマは、
しかし、ストーリーは良くても、良い演技をする役者はいても、
4話が良かったのは、キャスティングや話の展開、
この回の最後のシーンで、緋山が再び登場し、
次の回で明墨のやりたいことがより明確になるのかもしれない。
このドラマが仮に全10話あるとして、今の段階では、
話しは面白かったのに、
今後明墨の狙いが明確になるにつれ、
せっかく格好良いヒーロー像になり得るのに、
明墨の露出を極力抑えてドラマを作っていこう、
それに気付くような制作陣なら、
なので、光る若手の演技や伊達原の暴れっぷりを見ていくことにしよ
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