見どころ→インディアンに対するあなたの見方が変わる!
監督-ケビン・コスナー 1990年 181分
出演-ケビン・コスナー、メアリー・マクドネル、グラハム・グリーン、他
あらすじ
ケビン・コスナー演じる主人公が、インディアンと出会い、一緒に生活して、彼らの生き方に共鳴する映画です。
感想
自分がインディアンに持っていたイメージが変わりました。
インディアンは、姓名を持っていません。
変わりに、その人の特徴を名前にしています。
拳を握って起こる女、とか、タイトルにあるように、狼と踊るやつ、など。
普通に姓名をつけるよりも面白いなと感じました。
ただ、自分がたまたま見られた失敗を名前に付けられたら最悪だなとは思いますけど。
最初は野蛮なだけのイメージだったインディアンも、一緒に生活して知っていくうち、自分たちとなんら変わらないとわかる。
それよりか、自分たちよりも純粋な生き方をしているんじゃないかと気づきます。
ケビンがインディアンに近づいて、徐々に受け入れられていく姿が描かれています。
この作品を見ていると、最初に自分が持っていたインディアンに対するイメージが変わります。
インディアンは、白人たちにとって野蛮であり、人間としては見ていない。
後半インディアンが白人に捕まったケビンを助けに来るとき、相変わらず白人たちはインディアンをバカにしています。
しかし、ケビンと観客たちは違います。
インディアンがどんな存在か少しは知っている。
それを見ると、自分も最初はインディアンをこんなイメージで見ていたんだと気付かされます。
そういうのも含め、助けに来るシーンがとても良いです。
寡黙なケビンコスナーの感じが、物足りない気がします。
そんなに多くは語らず、決してはしゃいだりしない感じは悪くないのですが、あまり深みを感じられない。
寡黙でも背中でしゃべるというタイプの人はいると思うのですが、恐らくケビンはそのタイプじゃないんじゃないかと思います。
むしろ、もう少し笑ったり、はしゃいだりした方が、ケビンにはあっているんじゃないかと思います。
もちろん笑ったりしゃべったりはしているのですが、沈黙になると違和感があるような気がします。
ケビンが人の輪の中で生み出す沈黙は、良い沈黙じゃなく、変な感じの沈黙になっているというか。
そして、恋をする相手がインディアンではなく、インディアンに育てられたアメリカ人というのはどうなのでしょうか?
インディアンで、英語をかたことでもしゃべれるという設定は難しんですかね?
ケビンを追ってアメリカ軍が来るので、ケビンがインディアンの村にいるとインディアンに迷惑がかかってしまう。
なので、それを気がかりにしたケビンが村を去ろうとするとき、インディアンは引き留めます。
君はもうインディアンだから、今までの君はもういない、だからここにいていいんだよと。
とても粋なことを言ってくれています。
インディアンたちは別に迷惑がかかってもいい、君のせいじゃない、だからここにいなさいと、言ってくれている。
それなのに、ケビンは帰ります。
しかも純粋なインディアンではなく、村で育った白人女性を連れて。
最後の別れは感動のシーンなのですが、これはいいのか?と思ってしまいました。
ここにいていいと言われているのに、それを振り切ってまで帰ってしまう理由がはっきりしません。
深い意味があるとも感じませんでした。
ただ帰ったというか・・・
これではウルルン滞在記の様になってしまわないか?
結局最初から一緒に暮らす気なんてなく、ちょっと興味本位の観光がてら覗きに来ただけなんじゃないかと。
なぜか最後の方にはインディアンの言葉がペラペラになっています。
せっかくそこまで覚えたのに・・・
というか、急にそんなにペラペラになれないし、かたことでもいいのにペラペラである必要が良くわからない。
ただ、器用だなと思っただけです。
そこまで惚れ込んだんだから、ともに生きていくという道を選んで欲しかったなと思いました。
インディアンという民族を漠然としか知らない人は、インディアンてこんな感じなのかというのが少しわかるので、面白いと思います。
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