映画「ラブ・アクチュアリー(2003)」を“見て損はない”理由と考察、その感想

③観て損はない☆3

ラブ・アクチュアリー 英題:Love Actually

監督-リチャード・カーティス 135分 2003年

脚本-リチャード・カーティス

出演-ヒュー・グラント、リーアム・ニーソン、アラン・リックマン、コリン・ファース、ローラ・リニー、キーラ・ナイトレイ、他

映画「ラブ・アクチュアリー」の簡単なあらすじ

イギリスを舞台に、9つのストーリーのオムニバス。

落ち目になったロック歌手が、長年連れ添っているマネージャーに促され、嫌々ながらもクリスマスソングをアレンジして発表する。

妻を亡くし傷心する夫、息子もまた傷心していると思っていたが、実は同じクラスメイトへの恋煩いだとわかり、親子でうまくいくための作戦を立てていく。

ドラマのポルノシーンの代役をつとめる男優と女優は、現場での他愛のない話から、お互いに惹かれていく。

就任したばかりの若いイギリスの首相は、秘書の一人の女性に一目惚れする。

弟に恋人を取られて傷心した作家は、新しく来た言葉の通じないメイドに恋をする。

親友の結婚式に出席してビデオを回す男性、どことなく浮かない様子には、親友に打ち明けられない理由があった。

家庭を持っている会社の社長は、部下の若い女性に猛アプローチを掛けられ困っている。

女性にモテることばかり考えている若い男性は、淡い夢物語を描いてアメリカへ渡る。

同じ会社の男性に気を惹かれているが、内気な女性は中々打ち明けられない。

それぞれが感じる愛や恋が、クリスマスに向かって描かれていく。

“見て損はない☆3”理由と考察、その感想

様々なストーリー

それぞれのストーリーに味があり、9つが微妙に絡み合っていく。

イギリスらしい知的な感じというか、全体の雰囲気が品のある感じになっている。

米英合作らしい。

ドラマチックな話から、身近に起こりそうな話まで色々あり、それぞれ個性豊かな俳優が出ているのでお得感はあるかもしれない。

俳優たちの自然な演技

イギリス出身の俳優たちが活躍している。

それぞれ演技も自然で、力を抜いて見ていられる群像劇になっている。

ヒュー・グラント演じるイギリスの首相は、とてもそれっぽい感じがする。

いかにも知的でウィットに富んでいるイギリス人像である。

哀愁のあるリーアム・ニーソンも相変わらず良い味を出している。

ポルノのボディダブルの男優と女優の恋など、素朴で微笑ましい。

そういう仕事をしているけれど、決して軽い感じじゃない。

全体の雰囲気として、ハッピーエンドに向かっていく感じで、度肝を抜かれる!という様なシーンは特にあるわけではない。

日本のクリスマスとはやはり違う

クリスマスというものをありもんとして描かかれているので、そこまで馴染みのない日本人よりも、外国の人が見た方がかなり心に響くと思う。

クリスマスは、日本人としては「家族全員で祝う一大イベント」というところまではいっていないので、日本人のクリスマス感を持って観てしまうと、ちょっと違和感を感じるかもしれない。

「今日はクリスマスだから・・・」という水戸黄門の印籠のような、それを掲げれば許される、という文化は日本人にはまだないんじゃないかと思う。

日本でクリスマスは、子供のため、カップルのためという印象が強い。

なので、自分がもし外国人で、クリスマスを特別なものとして感じて育った状態で見たら、もっと感動するんだろうなと思った。

それを抜きにしても、リアルに描かれている心の流れなど、見どころはある。

ハッピーエンドでない話もあるが、人がハッピーになっていくのを見るのは、話によっては微笑ましく、またむずがゆくもあるので、そういうのがあってもいい。

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