見どころ→決して諦めない母の強さに感服。
監督‐クリント・イーストウッド 2008年 142分
脚本-J・マイケル・ストラジンスキー
出演-アンジェリーナ・ジョリー、ジョン・マルコヴィッチ、ジェフリー・ドノバン、コルム・フィオール、他
簡単なあらすじ
1920年代のロサンゼルスを舞台に、腐敗した警察組織と闘うシングルマザーのシリアスドラマ。
電話交換局に勤めるクリスティンは、シングルマザーながら、息子のウォルターを愛情たっぷりに女手一つで育てていた。
ウォルターと映画を見に行く約束をした日、クリスティンが仕事から帰ってきたらウォルターはどこにも見当たらない。
夜になっても見つからず、警察に捜索を依頼するが取り合ってくれず、翌日になってようやく警察は動き出す。
それから五か月も経ち、断腸の思いで息子を待っていたクリスティーナに、ウォルターが見つかったと朗報が入る。
ところが、警察が見つけたのは、ウォルターとは似ても似つかぬ別の子供であり、汚職がはびこるロサンゼルス警察は、組織の名声を保つために事件は解決したとマスコミに発表してしまう。
クリスティーナは、独自の調査で警察の汚職を暴いてきた牧師と協力し、警察と徹底的に戦うことを決めたのだった。
感想
母は強し
強く静かに息子を思い続ける母親の姿に心打たれる。
アンジェリーナ・ジョリーはとてもきれいだが、こういう母親の役も重厚に演じられるのはすごい。
母強しとはよく言ったもんで、自分の母親と重ねてみたりすると、たまらないものがある。
グレーな終わり方も非常に良い。
腹が立ってしょうがない
これが実話ということで、とんでもない事件だ。
終盤になるまで事態が好転しないので、警察の態度にずっと腹が立ちっぱなしになる。
これだけ腹を立たせられるというのも、映画のいいところだと思う。
イーストウッドのやり方にまんまとはまってしまっている。
中盤から終盤になるまでは本当に腹立たしく、そこまで行きつくのが長いので少し疲れるが、そこから変わっていく。
ただ、自分としては、それでもまだ許されないという気持ちの方が勝ってしまったが、クリスティーナの子供を思う気持ちで大体中和された。
それでもまだ少し怒りが残っているが・・・。
決して諦めない母の姿
ラストのシーンで、母親の美しさというか、強さを感じ、静かな感動に包まれた。
こんなにもみくちゃにされても、まだ希望があれば探し続けるんだ、という母の愛を感じる。
決して現実逃避ではなく、希望があればあきらめる訳がない、と言わんばかりの毅然とした態度。
アンジェリーナ・ジョリーの名演だと思う。
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