映画「ブルース・オールマイティ(2011)」が“物足りない”理由と考察、その感想

④物足りない☆2

ブルース・オールマイティ 原題-Bruce Almighty

2011年 101分 監督-トム・シャドヤック

脚本-スティーヴ・コーレン、マーク・オキーフ、スティーブ・オーデカーク

出演-ジム・キャリー、ジェニファー・アニストン、モーガン・フリーマン、他

映画「ブルース・オールマイティ」のあらすじ

ニュース番組のアンカーに憧れるブルースは、いつも町の小さいニュースばかりレポートさせられることにうんざりしていた。

コメディ担当のように扱われることをブルースは良く思っていなかったが、恋人はそんなブルースを愛し、結婚を望んでいた。

そんな日々に嫌気がさしたブルースは、生放送でたまった怒りを爆発させ、レポーターをクビになってしまう。

神様を呪ったブルースは、自分を神と名乗る老人と出会い、「それなら自分の代わりに神をやってくれないか?」と持ちかけられる。

最初は半信半疑だったが、思い通りに世界を動かせる力を持ったブルースは、自分の夢の為に力を使っていく。

何もかも手に入れられると思っていたブルースだったが・・・。

“物足りない☆2”理由と考察、その感想

ジム・キャリーがちょっとあざとい

コメディですが、ジム・キャリーの演じ方があざとい感じで、見ていてこの主人公を好きになれない。

序盤からずっとふざけているように見えるので、見るのがきつかった。

話しとしては分かりやすく、伝えたいメッセージ自体は悪くないと思うのだが、心の移り変わりが演技としてしっかり描かれていないので、全体として見ると薄まって見える。

描き方がざっくりなので、子供向けのおとぎ話を見ているようにも感じる。

メリハリがなく、一つ一つの話しが解決しないまま先に進んでいく感じなので、非常に集中力が切れる。

ジム・キャリーが悩んで、これから彼女との関係をどうしていきたいのかなど、真剣に演じていればもう少し見やすかったと思う。

コメディだからと言って、必ずしも受け狙いをたくさん入れる必要はないと思うのだが・・・。

結果として、ドラマとしてもコメディとしても中途半端になってしまっている。

唯一ジムキャリーが真剣になるシーン

神様になって彼女を振り向かせようとするが、何をやってもうまくいかないジムに、神様が問うシーン。

神様が「君は彼女にどうなってもらいたいんだ?」と聞くと、ジムははっと気づいた感じで「彼女には幸せになってもらいたい」と言う。

真剣に彼女のことを考えた時に、自分のことではなく、彼女の幸せが大事だと気付く。

俺は今まで何をやっていたんだと、彼女へのジムの本当の気持ちがこみ上げてくるこのシーンは、涙腺を刺激される。

ジム・キャリーが唯一真剣になったシーンだ。

出来れば、全編もっと抑えた演技の仕方だったら、ここももっと効いてきたと思うのだが・・・。

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