映画「ドニー・ダーコ(2001)」が“オススメ”の理由と考察、その感想

②オススメ☆4

ドニー・ダーコ 英題:Donnie Darko

監督-リチャード・ケリー 2001年 113分

脚本-リチャード・ケリー

出演-ジェイク・ギレンホール、ジェナ・マローン、ドリュー・バリモア、パトリック・スウェイジ、他

“オススメ☆4”の理由と考察、その感想

見終わって何かを思う

全部見終わっても話しは理解は出来なかったが、心に強烈に何か残り、不思議な感覚になる。

理解は出来なかったけど、決して分からなかったの一言では済ませられない感覚。

良い意味の、これはなんだったんだ?という感じ。

どこか異様な世界観

全編に渡ってどこか異様な雰囲気が漂う。

人間ドラマも入っているけど、SFの要素や、ホラーにも似た不気味さがある。

音楽がたくさん使われていて、序盤などはミュージックビデオに見えるような場面もある。

「あと~日で世界が終わる」というところどころ出て来るカウントダウンのメッセージも、意味は分からないが、不気味さを煽られる。

この世界観に思わず引き込まれた。

ジェイク・ギレンホールが味わい深い

主演のジェイク・ギレンホールがいい味を出している。

思春期の疎外感や若さゆえの危うさなど、色んな要素が混ざったものが、ジェイクからよく伝わってくる。

全体を通しての異様な雰囲気にぴったりとはまっている。

ジェイクの演技でより異様さが引き立っている。

印象的なラストシーン

話が分からなかったので、調べてみたら、最後にドニーが選んだ選択が、なんとも切なくも勇敢な行動だった。

なぜこうなってしまったのかは難解な所があるが、強烈なラストシーンだ。

ドニーは過去にもどる

世界の終わりとは、ドニーが過去に戻って飛行機の部品に押しつぶされて死ぬことである。

ドニーには予知能力があり、寝ていたり意識が曖昧な時に無意識的に予知が出来る。

フランクとは、予知能力のあるもう一人の自分のことである。

フランクは、ドニーが過去に戻って死ぬことを予知していた。

人から出ていた透明な液体のようなものは、その人間の未来の動き方である。

その予知能力によって起こした数々の出来事によって未来が変わってしまい、自分の母や妹、恋人のグレッチェンが死ぬことになってしまった。

ジムの家を放火することがなければ母と妹は飛行機に乗らないし、学校が洪水にならなければグレッチェンと会うことすらなった。

知り合いのフランクも殺されずに済んだ。

その未来を無くするために、ドニーは過去にタイムトラベルし、飛行機事故の犠牲になった。

過去にはフランクは当然生きているが、未来で右目を撃ち抜かれた記憶が残っているため、右目をふと触る仕草をする。

グレッチェンと知り合う前に死んだことになったので、グレッチェンとは赤の他人同士のまま。

しかし、未来の記憶が残っているため、グレッチェンは知らないはずのドニーの母に手を振り、母もまた手を振りかえした。

かくしてドニーは自分が過去に戻って死ぬことにより、自分の思いを寄せた人達が死なずに済む世界を作ったのである。

タイムトラベルの話し

この話はタイムトラベルの話しの様だ。

どうやってタイムトラベルしたかは具体的には描かれていない。

高速で移動する金属であれば、タイムトラベルをす可能性があるということで、ドニーは10月30日の飛行機事故により破損したエンジンと共に10月2日に戻る。

この映画は解釈が色々あるようなので、見ながら考えてみるといいかも知れない。

あれはなんだ?これはなんだ?と考えていくと、もう訳が分からなくるが。

ドニーの最後に取った行動はシンプルで、非常に人間的なものだった。

SFというより、どちらかというと思春期の青年の人間ドラマという要素がこの映画の軸になっていると思う。

なので、話の詳細が理解できないことはさほど気にしなくてもいいと思う。

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