英題:Lock, Stock and Two Smoking Barrels
監督-ガイ・リッチー 1998年 107分
脚本-ガイ・リッチー
出演-ニック・ラモン、ジェイソン・ステイサム、ジェイソン・フレミング、デクスター・フレッチャー、スティング、ヴィニー・ジョーンズ、他
映画「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」のあらすじ
一攫千金を狙って出場した闇カジノで大敗し、多額の借金を背負ってしまった若者4人組。
払えなければ命の保証はなく、必死で解決策を探していた4人は、自分の家の隣に住むマフィアが強盗を企ていることを知る。
4人は、強盗の強盗をすることで金を工面しようとするのだが・・・。
“オススメ”の理由と考察、その感想
遊び心のある展開のドタバタ劇
主人公達の若者特有の危うさが、誇張させすぎず終始バランスよく描写されていて、コメディになりすぎず見ていられる。
話の展開もこんな偶然はありえないだろうと思いつつも、どうなるのか気になってつい引き込まれてしまう。
登場人物たちは、特に誰に魅力があるという訳ではないのだが、話のダイナミックな展開が飽きさせないので、最後まで楽しませてくれる。
むしろ、誰か一人強烈な軸のような人間がいないからこそ、邪魔することなく全体がまとまっているような気もする。
登場人物たちが、やることなすこと、うまくいきそうになって失敗するという感じがむしろリアルでいい。
普通だったら、主人公達がそのままうまくいく所を見せたい作品が多い様に思うが、この作品は平気で裏切ってくるので、そういう意味で勇気のある脚本だ。
見知らぬグループの行動が裏でどんどんつながってくるという展開も、よく練られている以上に遊び心を持って作ったんじゃないかと思う。
話しを考えて、練って作り上げては壊し、また練って作り上げては壊しを繰り返し、遊びながら考えたような。
コメディのような描写もあるが、まだギリギリ見ていられる。
きっとコメディというよりはもっと見せたいことがあるからこの程度なのかもしれないが、もっとコメディコメディしていたら、酷いことになっていたと思う。
コメディ要素や偶然過ぎる話の展開や、登場人物の品のなさなどでB級感があるが、味があって良い。
B級というのは、この作品のような物であってほしい。
最後のシーンは、捨てたと思った銃が実は引っかかって捨ててなかったが、やっぱり捨ててしまったということになったらより良かったと思う。
結局てんやわんやしたけど、何も残らなかったという方が主人公達に合っている気がする。
出てくるのは小さい人間ばかりなので、憧れるような感動などはないが、気楽に楽しめる作品だ。
コメント