見どころ!→果たしてあなたはこの島の謎を解明できるか!?
監督-マーティン・スコセッシ 138分 2010年
出演-レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングスレー、他
あらすじ
優秀な連邦捜査官(テディ・ダニエルズ)は、ある女性の失踪事件を捜査するため、相棒のチャック(マーク・ラファロ)とともに精神犯罪者を収容する病院のある孤島に向かう。
島全体がどことなく不気味で、不穏な雰囲気を醸し出している。
そこは陸から孤立した”シャッターアイランド”であり、失踪した女性もまた、その島の患者として収容されていた。
その女性は謎のメッセージを残し、こつ然と鍵がかかったはずの病室から姿を消してしまった。
テディとチャックは病院の院長ジョン・コーリー(ベン・キングズレー)から事情を聞き、捜査を進めていく。
捜査の過程で、レディスという患者の捜索も行おうとするテディ。
実はテディは、過去にレディスという放火魔に起こされた火災で、妻と子供を失っていたのだ。
表向きは失踪事件の捜査ということで、レディスがいるこの収容所まで探しに来ていた。
レディスを探しながら捜査を進めていく中で、次第にこの島の異様さに気づいていくテディ。
突如姿を消した相棒のチャック、明らかになる衝撃の真相とは!?
そして、テディが最終的にたどり着いた考えとは!?
果たしてあなたは見破ることが出来るか!?
感想
サスペンスなのですが、予想外の結末でした。
結末につながる伏線がたくさん張ってあり、それが巧妙に散りばめられていて、後から見ても楽しめるようになっています。
最後のシーンで、自分の状況を受け入れ大きな決断を下したテディの姿が、切なさもありますが格好良く感じました。
最後のあのテディの振る舞いが、映画中の一番テディらしいところなんじゃないかと思います。
テディが自覚を持って、唯一主体的に行動したところ。
結末までのサスペンスドラマも重厚な雰囲気があります。
終始映像は重厚感が漂っていて、惹きこまれます。
役者の演技や、映像を組み合わせてこれだけ緻密に作品を作りこめるのはすごいとは思います。
しかし、ディカプリオの真剣な演技は決して悪くないのですが、結末と合わせて少し物足りない感じもあります。
ディカプリオは、どの役でも大体が若くて未熟な人間に見えてしまうので、裏があったとしても、あまりギャップを感じられません。
若い捜査官ということなので、もともとがそういう役なのかもしれませんが、ディカプリオの役に強烈に説得力を持たせなければいけません。
というか、そこが命だと思います。
「あ、これは伏線だな」と思わしてしまう様では面白くありません。
最後の最後で、「全部伏線だったんだ、全く気付かなかった・・・」と呆然とさせてほしいです。
そのためには、怪しいところは全てリアルな演技で「この人は間違ってない」と見ている側に思わせられるような深みのある役者を使ってほしかったです。
ひっくり返ったときに異様な雰囲気が出ると思います。
しかし、真相が誰が悪いとかそういうものではないので、よくこんな内容を真相としてサスペンス仕立てにしたな、と思います。
こんな内容を真相に持ってきてまで見ている側を裏切りたいかのか・・・というような。
確かに自分は気づかなかったけど、最終的に悪が出てこないので、すっきりはしないです。
自業自得だよ!とも言えないので・・・。
それならテディをもっとひどい人にしてもらった方が良かったかもしれません。
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