リブート
テレビ局-TBS プロデューサー– 東仲恵吾
脚本-黒岩勉
演出– 坪井敏雄、田中健太、元井桃 音楽– 大間々昂、木村秀彬
出演– 鈴木亮平、松山ケンイチ、戸田恵梨香、伊藤英明、山口紗弥加、北村有起哉、永瀬廉、他
「第1話-至愛」が”物足りない☆2”理由と考察、その感想
主人公が悪に顔を整形するサスペンスアクションドラマ
妻殺しの指名手配犯に仕立て上げられたケーキ屋の店主が、
最初の30分は少し冗長だったが、
早瀬の普通っぽさもリアルだし、儀堂の役者は、悪い顔も、
演技っぽい人もチラホラいるし、
今の所そこまで面白くはないが、
普通っぽさが良い早瀬、悪も普通も出来る儀堂の役者
儀堂に入れ替わるケーキ屋の早瀬は、普通っぽさがとても良い。
子供をハグする感じとかも自然で、
顔を変える前に息子に会って抱き合う感じは、
息子が盾になって、逃げてーと父親を逃がす感じも悪くない。
息子の演技自体は、もっとリアルさが欲しいが、頑張ってるのでそれ以上言うまい。
早瀬のように、演技っぽくなく普通を演じられるというのは、
悪徳警官の儀堂は、それなりに悪いやつに見えるし、
無理矢理良い人に振る舞っている感じじゃないので、儀堂から入れ替わった時の落差があって良い。
この主役の二人が比較的自然なので、
引きつけられない序盤、30分を過ぎて面白くなる
最初の三十分ほどは、早瀬の普通っぽさは良いものの、
早瀬が儀堂から電話をもらい、
もっと早く、
序盤で、早瀬の奥さんの映像を、
良い人だったと印象づけたいんだろうが、
銃で撃たれた、という情報も引っかかるし。
せめて、音楽は無音にした方が良い。
感動的に見せたい時は感動的な音楽を入れよう、
日曜劇場はいつも必ずこういった臭さを入れてくる。
もっと抑えた方がスッキリするのに。
このシーン以外にも、音楽は音が大きく、
母親の情報は、最初は少なく、実は良い母親かどうか分からない、
銃で撃たれた跡があった時点で、悪い連中と関わりがあった、
謎めいていた方が面白いので、写真だけで十分じゃないか?
そもそも奥さんは銃で撃たれた跡があった、
銃社会でない日本で、
聞いたことがない方が良いが。
その時点で、きっと何か裏があった、
現実では起こり得ないであろう事実をドラマの中で真実に見せたいなら、
そんな突飛な情報を聞いて、
これ本当に僕の奥さんですか?
ちょっと抜けさくだっとしても、そのくらいは言うはずだろう。
それもなく、亡き骸を前にして泣く感じが、
これなら、まだ呆然としてる方が良い。
もし早瀬が、
仮にそうだとしても、自己紹介代わりの1話としては、
素直に、急に信じられない事実が次々と目の前に突きつけられて、
そして、一般人女性が銃で殺された、
まだ遺体が奥さんと完全に確定していないにしても。
もし自分が彼らなら、なんてきつい仕事なんだ、
男性警察官は、儀堂にシュークリームをおごられて、
気まずい、とかないのか?
深刻な内容をニヤつきながら軽く話す儀堂に、儀堂さん、
これなら、儀堂だけで入って来れば良い。
ささいと言われればそうだが、こういう要素が積み重なって、
無感情でただ演技の真似事をしているだけで、
こんなレベルの演技が普通にあるんだから、
主役じゃないだけマシだとは思うが。
早瀬が儀堂のフリをするのは面白い、プチどんでん返しのラスト
早瀬が、儀堂に成りすまして警察関係者と接する感じは、
早瀬は儀堂に成りすますために、儀堂の職場の人間関係や警察用語を学び、
儀堂の警察関係者の人間関係や、儀堂が上司と飲みに行った細かい情報は知っているのに、儀堂に目をつけてことあるごとに絡んでくる監察官の重要な情報は
幸後が、私が知ってる情報は古くなってるだろうし、
元恋人だから、上司とどっかのスナックに飲みに行った、
儀堂が潜入捜査をしているという五六という組織に、
まるで幸後が早瀬をはめた様な終わり方だったが、
よく考えたら、幸後はなぜ早瀬を助けてくれたのかもあまりハッキリせず、
しかし、早瀬が死んでしまっては、話が終わりなので、
何らかの理由があって、
早瀬は主役なので死んでいない、としたら、
その場で殺すまで殴り、ボスが大事にしているであろう、
でも幸後は、早瀬の息子に強く生きるように声をかけたり、
分からないけど。
それも10億のためだ、と思えば大した作業ではないが。
それか、幸後も儀堂と同じ潜入捜査官だったりして。
何はともあれ、ちょっと先が気になるが、そこまでではない、
組織にどっぷりなぎ堂、存在感のない脇役達
儀堂は潜入捜査官なのに、普通に警察に出入りし、
潜入捜査官って、ずっと潜入している組織に入り浸りで、
合六という組織もバカではないなら、
気付いてなかったらザルすぎる。
気付いているけど、二重スパイで、儀堂が組織側に寝返っていることを知っているから、
儀堂が警察に出入りしていようが、
儀堂が警察だと知っていても、ボスは儀堂を消そうとした訳で、
そうだとしたら儀堂はしょうもない小悪党だ。
ちなみに、合六の組織の連中は、
メガネの弁護士のお爺さんはウソ関西弁があざといし、
ボスは水谷豊くらい丁寧な感じだったら、怖くて面白かった。
まだ最初に登場した組織だから、
早瀬を助けてくれた幸後も、もっと魅力が欲しい。
あざとい感じなどは特にないが、かといって濃くもないので、
きっと何か理由があって、
幸後は、もっと年齢が高めの人でも良かったんじゃないか、
ちなみに、幸後が、
これから早瀬はどうなるんだ、という場面なのに。
警察関係者も、特に存在感のある人は今の所いない。
早瀬と儀堂以外は、
なので、儀堂と早瀬がどうなっていくのか、
演技や演出、音楽など、全部含め、
主役の2人は見ていられるので、
「第2話-裏切り」が”物足りない☆2”理由と考察、その感想
一夜で10億を探さなければならない早瀬
10億円横領の罪を着せられた早瀬は、
早瀬の自然で人間的な振る舞いは悪くないが、
なぜなのか考えていきたい。
大して殴らず解放してくれた合六
前話のラストで、早瀬は横領を疑われて後ろから気絶させられ、
そもそも、
もし本当に盗んでいたら、半年間も空けた後に、
10億持って逃げれば良いので、リスクが大きすぎる。
儀堂が本当のおバカさんなら、
あるとすれば、儀堂が半年間の間に警察にタレこんで準備をし、
儀堂に盗聴器を付けて、裏で聞いている警察官達が、
日本ではおとり捜査が禁止されているが、このドラマでは潜入捜査官が存在しているので、
結局、警察は来なかったが、
顔に少し傷があるくらいで、大して殴られてもおらず、
ちょっとくらい顔が歪んでも、あの医者に治してもらえるだろう。
警察に寝返られたら大変なので、
初めは疑っていた合六だったが、
お前本当に儀堂か?お前から悪意は感じない、
そんな詰問や拷問のシーンはバッサリなく、
むしろ、
激しい暴力描写が見たい訳ではなく、
もっと早瀬の気持ちが動く感じが見たかった
早瀬が自分の店の様子を見に行き、息子や母と接する時に、
しかし、もう少し気持ちが揺れ動く感じが見たかった。
息子がいじめられているのを見た時、
あからさまに息子を助けるのではなく、
そっちの方が人間的で、早瀬っぽい。
怒って助けようとした矢先に、
むしろ、この状況を招いてしまったのは俺だから、俺が悪いんだ、
そんなの度外視で助けるべき場面だろう。
優しくて普通でフンワリした早瀬でも、
思わず助けてしまい、それを見ていた幸後から、
母親の前でも、
誰かが外から見ているかもしれないし、感性の鋭い子供なら、
久しぶりに家族と会えて安心するが、
中身は早瀬なんだから、
シュークリームの作り方が気になり、我慢出来ずに店に入り、
ソフトな儀堂という感じで、
あっさり回避できたデッドライン
結局早瀬は10億円横領犯の手がかりを見つけられず、
海江田が自白している音声を儀堂が突きつけ、
連れて行かれても、儀堂の様に痛めつけられるなら、
儀堂は拷問されたが、海江田はもうこれでおさらばだとしたら、
合六は、幸後に全幅の信頼を寄せているから、ということか?
幸後が出した資料は、海江田が作ったデータを変えたもので、
この程度で行けるなら、
合六は幸後に従順な訳だ。
なぜそこまで幸後に信頼がある?
海江田の方が合六と付き合いが長いし、
海江田が、お前らも横領してるやろ、と真剣に激しく怒ったら、
海江田もそこまで怒らず、でっち上げやーとは言ったものの、
反論しないと殺されるのに。
なので、ほぼ幸後次第だった訳で、
海江田の抵抗も弱いし、合六はザルだ。
合六は海江田が目障りになって、元々今日始末するつもりだった、
そうだとしても、早瀬が自らもぎ取った光明にはならない。
その情報を早瀬があらかじめつかんでいて、
幸後は、早瀬は信頼出来ない、と言っていたが、
サスペンスアクションとしては、平坦で物足りない。
早瀬の声を使って欲しい
てっきり儀堂になり切った早瀬の心の声は、
儀堂の早瀬っぽさを出すためにも、
リブートが終わって、顔を元に戻して、
儀堂の振る舞いは、上述した通り、物足りなさはあるものの、
サクサク見れる。
全登場人物を含めて、深い会話や振る舞いが今の所少なく、
「第3話-後悔」が”物足りない☆2”理由と考察、その感想
10億の捜索再び
早瀬の元には儀堂と離婚寸前と言われていた奥さんが現れ困惑する
ラストで、
しかし、儀堂も早瀬に見えなくなって来てしまったし、
なぜなのか考えていきたい。
怖くない合六、嘘くさい海江田
海江田は儀堂と幸後のタッグにより、
海江田に鬼気迫る雰囲気が感じられたり、
嘘くさくて軽い言い方で。
痛めつけられたはずなのに、何でこいつはこんなに元気なんだ?
結構寝れたのか?
ボロボロになって、憔悴して青ざめて、という感じも全くなく、
これで行けるなら、横領するやつ出まくりなんじゃないか?
やってませんって言い続けたらやめてくれる。
明日の12時までに金を探せ、という警告も、
ちょっと殴られるが、
それはそれで嫌には違いないが、なんか軽くないか?
ポーズというか、お仕置きごっこしてるのか?
前回の儀堂の解放と、この海江田の扱いを見て、
合六は、
1話で殴られた他の幹部も、
あの幹部は、俺はやってません、
優しいというか、これが日本で一番怖い組織なのか?
横領は許さない、という口実で、
本当に横領が許せない、という怒りや怖さを感じないので、
自分は大きい人間だ、と悦に入っているのかもしれないが、
大企業の社長が本業で、
デ・ニーロのアル・カポネの怖さの10分の1にも満たない。
最後にうまいもん食って終わった方が良いだろ、と言って、
終盤で、
しかし、海江田は、ずっとうさんくさいので、
本当にいそうなうさんくさい、食えない奴ではなく、
もっとあざとくなく、リアルな悪であれば、
なぜ嘘関西弁を使っているのかも不明で、
こんな演技で良いのであれば、もう誰だって良い。
特に警察っぽさのない警察官達
早瀬は警察で部下と会い、早瀬が会議室から出た時、
会議室の周りには、他の警察官も結構いるのに、
みんな、儀堂さん鍵なくしんたんだ、と内心思ったに違いない。
普通、呼び止めてから、小声でコソッと言わないか?
儀堂の奥さんが勝手に警察に挨拶に来た時、上司が早瀬に、
奥さんとうまくいっておらず、離婚するかも、
普通の会社のアホ上司だ。
奥さんの前ではニコニコしていたが、早瀬には、
こんな奴に、儀堂が早瀬であることなど、
監察官が連れてきた捜査二課の女性警部は、
こんな宝塚みたいな警部いるのか?
もしいたら絶対役に立たないと思う。
人の目を意識しすぎている。
もっと落ち着いた、リアルな普通の雰囲気は出せないのか?
ちなみに、警部に追求された早瀬の、あー、
早瀬は素人だからしょうがないのかもしれない。
案の定警部には、古橋に買収されている、とバレていた。
警察関係者も、もっとリアルな雰囲気を作って、
そうでなければ、早瀬だとバレてしまうんじゃないか、
警察官って、サービス業でも営業でもなく、
警察という肩書で、その場にただいるだけだ。
監察官だけ、存在感はなくないが、もっと深さが欲しい。
警察内部に裏切り者がいた所で、みんな薄いので、
儀堂が早瀬に見えなくなってきた
中身が早瀬の儀堂は、最初は、落差があって良いと思っていたが、
丁寧な儀堂という感じで、フェイスオフの様に、
難しい演技なのかもしれないが、
今話では早瀬のリブート前の姿も映っていたので、
早瀬を演じようとしてる感じもあるので、
そこは、主人公としての演技の肝の様な部分だと思うので、
まず最初に現場で早瀬の役者が演じた後、
きっと早瀬ならこんな振る舞い、言い方、仕草をするだろう、
実際やってもらった方が、なるほどそうやってしゃべるのか、
せめて、心の声は早瀬の声にして欲しい。
早瀬が、自分のケーキ屋の前で、
しゃべりながら声が震えて、泣いてるのか?くらいで良いのに、
込み上がってないから、涙をぬぐって誤魔化した、とも言えるが。
なので儀堂は、一部のあざとさに目をつぶれば概ね自然で見やすいが、早瀬らしさは少なく、
SF的展開は良いが、どうなるのか怖い
ラストで、儀堂の奥さんに、早瀬が儀堂ではないことを見破られ、
死んだ儀堂は、本当の儀堂ではなく、
そうだとしたら、儀堂はいつからいつまでがリブートだったのか、
そして、儀堂は早瀬を追っていたらしいから、
リブートした儀堂が何人もいる、というSF感は好きだが、
実は最初の段階で、儀堂が早瀬になっていて、早瀬が儀堂だった、
演技やリアルさがおざなりで、
ちょっとしたSF感は興味をそそられた反面、
ちなみに、エンディングにかかる音楽は格好良いが、
2話は拍子抜けの話だったので、
毎回ラスト前で同じ曲を入れなきゃいけない、
しかもその曲の途中からでなく、
そういう契約だからやっているのか、そんな契約はないけど、
音楽無しで終わる、というのがたまにあった方が、
流さなきゃいけない、という強迫観念なら、
合っていれば良いけど、合ってないなら無理に流す必要ないのに。
「第4話-光明」が”物足りない☆2”理由と考察、その感想
早瀬は100憶の濡れ衣を着せられ、絶体絶命に
儀堂の奥さんから、
実は儀堂が生きている、
ドッペルゲンガー的な怖さだけは良い
実は儀堂は生きていて、
きっと、これから幸後を騙すために、
でも、以前に書いた通り、あの上司は勘の鈍いおバカ上司なので、
結構バレそうなことをしても、きっと気づかない。
なので、この上司だけでなく、
儀堂の部下たちの前にも現れ、
今回の話で面白かったのは、この怖さの部分だけだ。
ゆるい合六、信頼のない幸後
儀堂が早瀬のフリをして100億を盗み、
しかし、ケーキを作る時に、格好良い音楽がかかっていたのが、
自分が助かるためという目的なので、
このケーキを作ることで、直接的に誰かの命を救える、
無闇に煽らずに、もっと普通に見せてくれたら良いのにと思う。
そして、このケーキを合六が食べ、ひとまずは信じてくれたが、
100億も盗まれて、
せめて、合六が懐かしい昔ながらの味に感動して、
完全に態度が変わり、味はずっと変わってないのか、とか、
味は悪くないが、古臭い味だな、程度の感想のケーキなんて、
それで100億の疑いが一時的にでも晴れるとしたら安いもんだ。
せめてめちゃくちゃ美味しくないなら、自分が合六なら、
ケーキが美味しくてもすぐに信用せず、他のも作ってみろ、
テーブルはスイーツだらけになって、
早瀬はスイーツ以外のツマミも作り、もうこいつは儀堂じゃない、
合六を納得させるリアルなプロの手さばき的な描写も特にない。
役者の顔を映さず、プロのシェフを使って、
そんな感じもないのに、
10億も100億も大して態度は変わらない。
そして、幸後は、
どんでん返しにはなっていない。
今回ばかりは本当の本当なんです、
本当だと思った、嘘か本当か怪しい、どうせ嘘でしょ、
騙し合いのどんでん返しサスペンスをやりたいなら、
極端な話、全員棒読みで無感情で、
それならまだ小節を読んでいる方がはるかに面白い。
こういうドラマは見ているこっちを騙してなんぼだと思うので、
そこは演技でどうにでもなる部分なので、
これから何が起こっても、
ワクワクしないまま、ただ、どうなるのか?
マイナスな訳の分からなさ
幸後が儀堂に脅されていたから早瀬をリブートさせたとしても、
早瀬に10億の罪を着せる、という体なら、
早瀬を殺すまでが指示なら、生きている早瀬を見て、
儀堂は姿を隠していても、
でも幸後は早瀬を生かしたことで、焦っている、
早瀬も、そこを突っ込んで、じゃあ何で僕を助けたんですか?
脅されていたからしょうがない、ということとは別だ。
妹の病室には誰でも入れる感じなので、対策などしていない。
本当に脅されていたら、
それなのに、
合言葉などを決めていて、
脅されていた、という体なら、
というか、そうでなければ面白くならない。
仮に、幸後もグル、もしくは主犯で、
要するに、幸後は嘘くさい。
これでは、実は儀堂とグルだった、
1話1話着実に見ている者を騙し続ける先にしか、
話が入り組んできて、マイナスの意味で訳が分からないのに、
「第5話-決戦」が”物足りない☆2”理由と考察、その感想
同じ顔の二人の対峙、明かされる幸後の真相
儀堂を探す早瀬は、冬橋の運営する施設を尋ねた後、
儀堂から次々と早瀬の思いもよらない新事実が語られる、
そして2人の儀堂は悪くないが、
演技部分もミステリー部分も含め、全体としては物足りなかった。
なぜなのか考えていきたい。
なぜか良い人として描かれている冬橋
序盤で冬橋が運営する児童養護施設に早瀬と幸後が訪ねるシーンは
冬橋が施設の子供達と接している時に感動的な音楽がかかっていた
冬橋達が闇バイトに陥れるターゲットは、
裏で犯罪を犯している金持ちから搾取する、などではなく、
早瀬は冬橋を見て、普段見せない顔をしていますね、
犯罪者が良い顔を見せているだけの話だ。
それなのに、
感動っぽかったら、
そして、なぜ合六に協力しているのか、と問われた冬橋は、
俺だって協力したくはないんですよ、
早瀬も、そんなのはおかしいですよ、
この一連のシーンは、何もなっていないので、
実は良い人に見せておいて、
2人の儀堂の対峙は悪くない
早瀬は儀堂に拘束され、
どういう技術か知らないが、
2人のキャラクターもコントラストがあって悪くないが、
上述したが、どちらかというと、
儀堂の、人を見下した感じのしゃべり方や、
悪くないが、儀堂ももっと怖くて冷徹な、
悪くないシーンだが、この2人が別人か、
早瀬が儀堂を殴ったのは、頑張った。
ちょっとだけ気持ち良かった。
この儀堂の偉そうなしゃべり方で、
しかし、前話でも述べた通り、幸後にもう信頼がないので、
儀堂の奥さんは、女の勘で幸後は嘘をついている、
早瀬がザルすぎるので、
早瀬が驚くのと同じレベルで、見ているこっちも驚きたいし、
早瀬があんまり鋭すぎては話しがおかしくなるのかもしれないが、
払拭しきれてないままの幸後の怪しさ
前話でも述べた通り、
今話でも儀堂が幸後の妹の部屋に普通に侵入していて、
実際には脅されてなかったからだが、
ちなみに、幸後は、儀堂に出し抜かれてから、
それすら隠さないと、相手が適当に何かをやった時に、
携帯どこにあったの?とか、
しかし、幸後が儀堂が生きていることを知っていたなら、
あんたは見た目が儀堂に似すぎて、
それに、
そこはミステリー要素も入れているんだから、
騙し合いで幸後が一枚上手だった、となれば面白いが。
無理なら無理で、合言葉を決める流れに出来なくても、
前話の振り返りになるが、
それは、後で幸後に、全く気付かなかった、
一香さんという呼び方や、
儀堂は幸後の前で実際には熱いコーヒーを飲んでも早瀬のように熱
幸後が儀堂であることをここで見抜いた、
早瀬はこの現場を見ていないかもしれないが、
儀堂は、ドーナツを食べて美味しいですね、
じゃあどこで儀堂と気付いたのか、というのは、
さらに、幸後は金のことを聞く儀堂に金のありかを案内するが、
一緒に組織の金を見に行くか誘うが、思い直して、ごめん、
もう真犯人捕まえるまで、
ちょっとしたケンカっぽくなる方が理想だ。
そうではなく、すっと金のありかを案内するのはやはり不自然だ。
そして、合六の前で、本物の儀堂に金を盗まれた、
嘘をつくのは1回目じゃないんだから、
早瀬にも、何で儀堂だと気付かなったんですか?と突っ込ませ、
実は合言葉は決められなかったことは隠したまま。
それでもまだ怪しさは完全に拭えないかもしれないが、
役者の腕の見せ所で、ここの演技が出来るか出来ないかだけで、
最初の話から、幸後にはさほどの信頼感もないので、
なので、今話で実は幸後から早瀬のリブートを呼びかけた、
これでいいなら、実はこうだった、といくらでも出来るので、
よく練られているようでそうでもなく、
幸後だけの問題ではなく、早瀬に、
ここまで見て、口先だけのどんでん返しという感じで、
主役が概ねあざとくはなく、比較的見やすいが、
トリックや複雑な設定だけでどんでん返しするのではなく、
「第6話-終幕」が”物足りない☆2”理由と考察、その感想
二人の義堂の絶体絶命
家で待ち構えていた警察に捕まった早瀬は監察官の協力で解放され
窮地に追い込まれた早瀬と儀堂がどうなるのか、
最悪に近い形で早瀬の尽力は無下にされ、組織からも逃げられず、
なぜなのか考えていきたい。
あまり闘いのない儀堂VS合六
早瀬が警察に捕まり、追い詰められた儀堂は、
奥さんを人質に取られて、何するのか分からない、
警備をやっつけて、拳銃を持って押し入ったにも関わらず、
元はと言えば、
奥さんにはニカッと笑って、突然すいません、お気遣いなく、
奥さんからもらった毒入りの飲み物をすぐに飲んでしまう、
怒りすぎて笑顔が怖い様な演技が見たかった。
このまま子供を人質に取って奥さんの所まで行く、
どうやら本当の様ですね、と合六が態度を変え、
そうではなく、
そして、
合六はいつも淡々としていて、それが逆に怖い、というよりは、
淡々と怒らない感じにしたいなら、
怖っというその片鱗を見せつけて欲しかった。
助けに行く早瀬、格好良い散り際の儀堂
早瀬は警察に捕まり、拘留され、どうなるのかと思ったが、
監察官は儀堂の敵だと思っていたが、
早瀬が真相を告白しても助けてくれない冷たい感じなど、
悪くないが、特に人間的に深みのある感じはないので、
早瀬は、一人で儀堂と奥さんが捕まっている場所に乗り込むが、
せっかく半年間儀堂になるため体を鍛え、
怖がる自分を奮い立たせて、現れるなり手下の足を撃ち、
強すぎてはもうそれで解決なので不自然だが、ちょっとは、
ただ拳銃を持って突っ込んで行くだけ、というのはちょっと物足りない。
そして、儀堂と幸後が二人で話をした後、儀堂が罪を被り、
覚悟した感じで、
思ってよ、という言い方が味があって良い。
儀堂はちょっと巻き舌になる感じが似合っている。
罪を被った理由は、幸後に、奥さんにお金の一部をあげるから、
自分がやったと言った後、
せめて合六に一発被弾させるくらいさせても良かったんじゃないか
もう少し、行けるのか?と思わせて欲しかった。
儀堂は悪徳警官で自業自得だが、早瀬を守ろうとしたり、
むしろ、悪だと思っていた儀堂が味方になり、
合六側は薄っぺらいのにずっと強いままで終わる感じが、
合六がもっと重厚で深みがあれば、
手下も若い輩2人で、薄っぺらいし。
ムカつく幸後、少し物足りない早瀬
結局、早瀬は助かり、
頑張ってね、儀堂、と笑いながら言う感じもムカつく。
今までで一番板についたしゃべり方で、感情があり、
実はこうだった、と無感情で説明するより、
この状況のこのセリフ自体が、言いたい、
今までが嘘くさかった分、より本当っぽくてムカつくが、
嘘くさい奴がやっと感情豊かに本当のことを言って裏切るより、
どちらもムカつくとしたら、前者のムカつきは薄っぺらく、
幸後は前者なので、ムカつくけど、深くはない。
そして、幸後はこれからも合六の下で金稼ぎに早瀬を使う、
儀堂の命と引き換えにしてまで、
合六から早瀬が逃げれた所で、合六によって被害を被る、
それに、早瀬の奥さんを殺した、
そう考えると、早瀬の奥さんを殺した犯人は結局不明で、
というか、むしろそれしかなく、
なので、決めゼリフには感情があるのは悪くないが、
リアルに汚い言葉で罵倒して、嫌な顔を見せ、
笑いながら、なつみさん、死ぬ時命乞いしてきてダサかったよ、
ゆくゆく合六を潰すとか、安全は保証する、
振り返ると、この人実は悪くないんじゃないか、
そして、幸後の前で、儀堂を守れなかったことで、
本当に心が引き裂かれてしまうような、魂の叫びには見えない。
泣こうとして、
幸後に、おかげで100億手に入った、ありがと、
もうはらわた煮えくり返ってるんだから、
本当にキレた感じもしない。
幸後も、私に何かあったらお店が燃えるよ、というセリフが長く、
早瀬は、待つ必要はなく、首を絞めてしまえば良かった。
首を絞められながら、私に何かあったら、
幸後は、ここで早瀬に殺されるかもしれないんだから、
私に何かあった、と言ったくらいで強く首を絞められたら、
なので、幸後が早瀬を煽ること自体は悪くないが、
そして、ラストで早瀬が監察官と会い、
よく考えたら実は悪くないんじゃないか、と思ってしまったら、
もっと幸後に本当に心の底から憎悪するほど太い悪どさがあれば、
隙のない、大きい塊の悪としては見せられていない。
物足りない儀堂の奥さんとの別れ
早瀬が儀堂の奥さんに儀堂のことを話す時も、
早瀬がプリンを食べて、
実際に泣きそうになったら、
大泣きしなければいけない訳でもなく、
そもそも、そこまで儀堂に感情移入するほど、
確かに、儀堂は助けに来ようとする早瀬に来るな、と警告したり、
しかし、根本は儀堂が悪の組織に所属していたことが原因で、
儀堂が奥さんのことを大事に思っていたのは分かるし、
早瀬の助言を受けて美味しくなったプリンを食べ、
改めて泣きながら言う必要はない。
涙なんてCGで後からなんとでもなるし、不自然でない、
涙など出なくても、
泣けなければ泣けない理由があるはずなのに、
監督がそうさせているとしたら、何とも不憫な話だが。
嘘だとは感じてないからオッケーを出してるんだろうし。
一方奥さんは、早瀬から儀堂が女を作って海外に逃げた、
離婚届を渡された時点で、儀堂は死んだんだ、
早瀬がプリンを食べたら、儀堂を忘れられる気がする、
早瀬につきまとい、儀堂は優しい人間だと説き、
もう忘れようと思ったきっかけも描かれていないので、不自然だ。
なので忘れる必要はなく、儀堂が女を作って逃げた、
早瀬が、去ろうとする奥さんを呼び止めてまで、
本当は儀堂が、あえて早瀬に離婚届を渡させ、女と逃げた、
でも何も知らない方が良い、という儀堂の最後の気づかいだし、
奥さんは儀堂の死を悟り、
良いシーンになりそうで、そこまででもない、
薄い悪に敗北した回
今回の話は、早瀬の努力や思いが水の泡になったかの様な、
しかし、合六も含め、儀堂が思っていたよりも強大で深い悪に、
早瀬は、
早瀬だけにそれを押し付けるのは酷で、悪の表情一つ、
悪も含めて、全体でそういう雰囲気を作れていない。
儀堂の最後の雰囲気は悪くなく、良い部分もあり、
「第7話-覚醒」が”つまらない☆1″理由と考察、その感想
組織の人間を利用して幸後を追う早瀬
今話では、監察官の標的の政治家が明かされたり、
今回の話は主に、組織の末端の、
なぜなのか考えていきたい。
なぜか闇バイトの女性リーダーが主役の話し
今回の話の主役は、冬橋が運営する児童養護施設を手伝う、
名簿作りの拠点が摘発された時に、
冬橋がマチのもとに向かう途中、
犯罪者であるマチがさも良い人間かのように描かれ、
マチが出てくる冬橋の回想中にテーマソングもかかって格好良くさ
闇バイトをあっせんする側の人間にも実は良い人もいるんだよって
こんな話放送して良いのか?
作り物だから別に構わないといえばそうだが、違和感がすごい。
合六に従っているフリをして、ずっと記録を残し続け、
児童養護施設を運営していたから何だ?
その施設に来なければいけない子供の親は、
以前も言ったことだが、その子供達と同じか、
むしろ、一般的な問題のない家庭の子供達よりも、
マチは、施設の子供達を家族と呼んでいるようだが、
犯罪者って所詮は想像力がないから、そこには気づかないんです、
金があれば子供を、部下を救える、
マチが盗んだとバレたら、
盗まなくても、結局組織と関わっていたら、
幹部に抜擢されて喜んでいたから、
そして、しょせん汚い仕事をしている人間は、
近年稀に見るおバカ演出だと思う。
これ見て泣いている人とかいたらどうしよう。
マチの演技自体も、感情の表現の仕方に堅さがある、
そして、マチは100億を一体どうやって盗みに行こうとして、
厳重な金庫を目の前にして、
門やドアの鍵を開けたり、金庫破りが出来るとして、
100億を守っているにしてはガードが甘いし、
そこら辺を全カットで、
なぜ殺されたのか、具体的な描写を入れて欲しかった。
そして、幸後の携帯にGPSアプリを付け、
儀堂の携帯を盗聴して位置確認してるんだから、
いくら顔見知りの多い事務所だろうと、
わざとたどり着かせた、にしては早瀬に告発されて逃げているし、
早瀬は幸後が妻を殺した犯人だと決めつけている
早瀬は、幸後が100億を盗んだ、妻を殺した、と言っているが、
100億を盗んだのは、
せめて、はっきりと殺した、と言ってくれないと、早瀬が、
殺した体で進めるなら、
後で、結局殺してなかった、となって早瀬に驚かれても、
コンプライアンスぐずぐずの合六
組織には、殺されたと思われた海江田が復活し、合六に、
疑惑が晴れたならまだしも、実際に横領していても、
基本的なコンプライアンスなんて守らない悪の組織でも、
現にもう怖さはない。
せめて倍にして返したくらいじゃないと、筋が通らない。
それなのに、
10回目とかだったってことか?
1回目であの仕打ちだったら、あまりに可哀想すぎる。
悪いことしてるからしょうがないけど、殺され方がマチより酷く、
早瀬は、自分の隣で殺された、と言っていたが、
部下をひいきしたりしなかったりで、殺したり生かしたりする、
悪にも最低限の一貫性がないと薄っぺらく、
部下がみんな多かれ少なかれ横領している、しようとしている、
エセ関西弁で嘘くさい海江田が返り咲いた、というのは、
今後、警察のスパイも探していくのか?
監察官が追うクジラとは、
早瀬は、逃げた幸後を追跡しながら、
そして、警察のスパイは誰なのかも謎のままだが、
まさかこの人が、何でだ?と思わずほど、
全員がそうならまだ面白かったかもしれないが。
監察官はまだ存在感がある方だがそこまででもないし、
意外という意味で強いて言えば、
存在感はあまりないけど、若々しく邪悪さがないので、
物語は折り返しを過ぎたが、またこの先、
マチが殺されたことで、冬橋が早瀬の味方になってくれるのか?
全体としてガツンと引き込まれていないので、
特に今回の話は、ただ話しが前に進んだだけで、
「第8話-真実」が”物足りない☆2″理由と考察、その感想
幸後の正体が判明した8話
実は幸後は早瀬の妻のなつみであることが判明し、幸後が実は早瀬に会えて嬉しかった気持ちを必死に隠していた、などの描写の状況自体は感動的ではある。
しかし、合六が裏で糸を引いていた事も含め、隠されていた謎は取ってつけたように感じ、全体としては物足りなかった。
なぜなのか考えていきたい。
取って付けた様な合六の黒幕
今話では、なつみと早瀬のリブートも、10億と100億の紛失も全て合六が仕組んだことであると明かされたが、合六の人物描写が薄く、一貫性も深みもないので、取ってつけたようで今ひとつだった。
リアルで説得力のある人物像を見せられていないキャラクターが、実は裏でこんなことしてました、と言われた所で、そうなんだ、としかならない。
まさか嘘だろ、という驚きも、なんて悪いやつなんだ、という悪方向への跳ね上がりもない。
合六は、冷酷さとゆるさが混在していて、どんな人間かよく分からず、魅力が薄い。
徹底的に冷酷で隙がないなら、より怖っ、となったかもしれないが、小物の海江田を横領されても殺さず、10億の疑惑でも早瀬を殺さず、100億の疑惑でもケーキが作れただけで認める、等々のゆるさが邪魔だ。
意図的にわざとゆるく見せていた、と言われても、ダメな萎えるゆるさだ。
仮に後々利用するため早瀬を殺せなかったとしても、表向きは冷徹で怖く、他の部下と対応も変わらない厳しい一貫性を出すことは出来たはずだ。
かといって、早瀬の横にいた幹部を一撃で殺したり、早瀬と儀堂どちらかを躊躇なく殺そうとしたり、冷徹さもあるので、どっちつかずで、それらが共存出来ている訳でもない。
どっちつかずなのは、合六に隠れた目的があったからだとしても、前話までにそれを感じさせてはいけない。
今話のどんでん返しの効果が薄まってしまう。
怖いけど、従順な部下には優しく人情深いとかでもなく、そもそも怖さに統一感がないので、部下の家族にプレゼントを渡す、などの気づかいも浮いてしまっている。
横領したり裏切ると怖いけど、問題のない仲間には優しく守ろうとする、人情家の親分としてリアルに描かれていたら、合六が全て裏で糸を引いていた、と判明した時、ゾッとしたかもしれない。
部下を殺す時には、本当に残念そうに、泣かんばかりに殺す、とかだったら、全部自作自演と分かった時に、悪いやつだ、となる。
だから海江田を、10億盗んだなら仕方ないです、と悔しそうな感じで殺してしまっていたら、怖かったかもしれない。
終盤に来て、ずっと嘘くさい海江田を返り咲かせたメリットは、ストーリー的にも、ドラマ的にもほぼゼロだと思う。
むしろ、合六の怖さを出すために使った方が良かったんじゃないかと思う。
しかし、海江田が嘘くさい時点で、合六が悔しがる、というのも嘘になりかねないので、嘘くさい演技なんて本当に邪魔にしかならない。
そもそも、合六の演技自体も、かなり感情豊かでなくてはならず、今の合六には、そのポテンシャルがある様には見えないので、中々難しい。
要するに、冷徹な悪、人情家の悪、どっちで行くにしても、魅力がなければ裏切った時に跳ね上がらないし、それまでの話し自体に対しても、良いスパイスにはなり得ず、実際なり得ていない。
合六の中途半端な人間像では、黒幕だと言われても、よりよく分からない、となっただけで、合六が何枚も上手だったんだ、深いな、などとは全く思わない。
海外の作品でも、取ってつけたようなどんでん返しはなくはないが、特に最近の日本作品は演技が薄いことが多く、よりなんじゃそりゃ感が強い。
演技は適当でも、どんでん返しのストーリーだから、どんでん返しになるだろう、と思ってるんじゃないか?
同じセリフでも、違う人が言ったら感じ方がまるで違う、この人の言い方なら本当っぽくて騙されてしまう、という自然の神秘とも呼べる現象をも駆使するから面白く、思わず騙されることもあり、そうでなければ、ただの机上の空論だろう。
演者を選ぶ側も、この役者ならどんでん返しは出来るが、この役者だと厳しいかも、ということまで考えてないんじゃないかと思う。
何となく、そんな感じ、こんな感じ、ぽいでしょ、でやってんじゃないかと思う。
そう考えると、ヴィヴァンからあまり変わっていない、とも言えるが、主要キャストの演技的にも、ヴィヴァンより引っ掛かる部分ははるかに少なく、大分マシではある。
なつみが犯罪に手を染めた理由が弱く、応援しづらい
幸後が実はなつみで、早瀬に会った時に喜びを噛み殺していたり、こっそり添い寝したり、など、実は嬉しい気持ちがあった、という描写自体は、可愛らしいし、少し感動的で悪くない。
幸後が、儀堂の奥さんとバチバチとメンチを切り合って女の闘いをしていたのも、ああいう人好きなんだ、キレイだもんね、と焼きもちっぽいことを言っていたのも、全部本当だった訳だ。
早瀬が、妻が犯罪に手を染めていたことに気付けず情けない、と幸後の前でボロボロ泣いていたあの時も、一体どんな気持ちだったんだ、などと走馬灯のように振り返させられる感じは悪くない。
しかし、今まで何回も言及してきたことだが、そもそも幸後一香としてこっちをあまり騙せていないので、衝撃もほぼなく、跳ね上がりも少ない。
幸後がなつみのはずがない、まさか、と思わせられていれば、この回で涙腺は崩壊したかもしれないが、ただ自分の利益のために動いている嫌な奴、という印象には振り切れておらず、ほぼずっと怪しかった。
上述した合六の件と似ているが、真相が判明するまでの人物描写が薄ければ、真相が何であれ何も効果的でない。
そして、そもそもなつみがなぜ犯罪組織に手を貸し続けていたのか、まともな理由がなさそうで、応援しづらい。
最初から脅されて、犯罪の手伝いをさせられ続けた、と思いたかったが、そうでもなさそうだ。
3年前にリブートさせられたのは、家族を人質に取られていたから仕方ないとして、それ以前はなぜ合六の組織で働き続けていたのか?
早瀬の店が傾きかけて、それを補うため?
会計士として共働きなら、あの程度のケーキ屋を支えるくらいは十分に出来るんじゃないのか?
なぜ闇の組織に入って莫大な資金を稼ぐ必要がある?
早瀬の母親は、冷蔵庫を入れ替える時や先代の借金も含めて、総額1500万くらいなつみに借りた、と言っていた。
緊急手術で今すぐに必要、とかではないなら、会計士で頑張って稼げば、何とかならなくもないんじゃないか?
それなのに、危険で、犯罪の可能性も高い高給な仕事にいきなり手を出す動機がよく分からない。
水商売とかもすっ飛ばして。
元々合六の下で働く犯罪者で、ケーキ屋で早瀬に心奪われてしまい、足を洗おうとしていた、とかならまだ分かるし、そっちの方が人間的で面白い。
そうではなく、早瀬を支えるために犯罪を犯し始めたなら、明らかに不自然でおかしな行動だ。
会計士として働こうとするが、何らかの理由で誰も雇ってくれず、合六だけが拾ってくれた、ならきっかけとしてまだ分からなくもないが、そんな理由もない。
なつみはまだ若く、一見健康そうで、会計士という重宝される資格も持ってるのに、年齢や病気など、会社から雇用を断られる理由など、何もなさそうだ。
働こうと思えば、普通の会社の会計士としていくらで働ける。
むしろ、ルックスも良いから、見栄を張りたい社長には重宝されそうで、早瀬の店を支えるくらいの金など、すぐに賄えるんじゃないか?
それを本人だって分かってるはずなのに、そこら辺をすっ飛ばしてなぜ犯罪に走ったのか全然分からない。
ちなみに、なつみからの1500万の補填に全く気付かない早瀬はアホにもほどがあるし、いくらなつみに言わないで欲しいと言われようが、それを早瀬に隠し続ける母親もイカれている。
そういった腑に落ちない前提が連鎖してるので、なつみもあまり好きになれない。
なつみは元々犯罪者で改心しようとしていた、もしくは、合六がなつみに一方的に目をつけ、出会い頭にいきなり家族を人質にして従わせ続けた、ということにして欲しかった。
夫のこじんまりした家族経営のケーキ屋を援助するために、日本の裏社会のトップの犯罪組織に自ら加入した、というのは、変な話だ。
たまたますごい闇組織だっただけだとしても、そこら辺をもっと詳しく描かないといけない。
合法な会社と間違えて応募してしまい、逃げられなくなったとかならまだ分かるが、犯罪と分かっていて応募したなら言語道断で、何も応援出来ない。
この回は、なつみがいかに誰にも言えない気持ちを抱え、辛かったかなどが描かれた感動回だと思うが、この回までのなつみの人物描写は、合六や幸後と同じく薄くしか描かれておらず、どんな人間かよく分からないので、感動しづらい。
なんて不憫な境遇なんだ、かわいそうに、とも思えず、どっかの遠い国の話の様に感じる。
早瀬の店が潰れそうになる度に、4人で相談して、必要とあらばなつみが会計士として働く時間を増やすとか、大手の業者にケーキを売り込みに行くとか、いくらでも合法に乗り切ることは出来たんじゃないのか?
カツカツでも、こんなことにはならず、4人で幸せな生活をずっと送ることが出来たはずだ。
なつみがそれを選ばなかった強い理由は提示されておらず、よく分からない。
夫を助けるため、という名目で、楽して金を稼ぎたいという気持ちがあったんじゃないか?
なつみを応援出来るような設定にいかに仕立て上げいくか、というのは、このドラマの肝の一つだと思うが、作る側はあまり重要だと思ってなさそうで、グズグズだ。
なつみの優しそうな映像を流すだけでは物足りず、その映像を見ただけで、語らずとも全てを物語っているほどの、ものすごく濃い演技をしている訳でもない。
どんでん返しとはただの発想で、効果的かは別の話
今話は、クライマックス前についに幸後の正体や組織の黒幕が判明する、謎に対するアンサーの様な回だったが、どんでん返しというのはしょせん発想でしかなく、ひっくり返すそれまでの方がいかに重要であるか、ということを再度確認させられた。
仮にどんなに良い発想の斬新などんでん返しがあったとしても、振りが効いていなければ、面白くは見えず、凡作になる。
振りというのは、深い人物設定と実際のリアルな演技で、ここに命をかけて作らない限り、一生どんでん返しは出来ないんじゃないかと思う。
どんでん返しもどきばかりが世に氾濫しているのは、その面倒くさいが重要な作業を怠っているからだろう。
そんな難しいことではないと思うが。
こういう連続ドラマは、話数が多く、終盤のどんでん返しまでにたっぷり時間があるので、その分ほころびもたくさん出てしまうんだと思う。
振り返ってみたら、一話ごとにどんでん返し要素があっても、その一話ごとですらどんでん返しになってない、もしくは弱い、ということばかりなので、長い時間を使ったどんでん返しなど、かなりハードルが高いんじゃないか?
役者も監督も、製作陣もみんなで1つのテーブルで頭を突き合わせて、ここおかしくないか、足りなくないか、どうしたら良いんだ、などと議論して、一個一個おかしい部分を潰しながら着実に先に進んでいく、様な作り方は全くしてないんだろうと思う。
やればすぐに、問題点はじゃんじゃん見つかるはずだ。
それぞれが、ちょっとおかしいな、と思っても、仕事もらってるから良いか、と口にしないで、与えられた仕事をこなす、という連鎖なのか?
何はともあれ、終盤の謎判明回でもこんな感じなんだから、今後もあまり期待は出来ない。
後はみんなで合六を倒すだけなのか?
少しはスカッとするラストにして欲しい。
「第9話-夫婦」が”つまらない☆1″理由と考察、その感想
早瀬夫婦の奮闘も報われない話し
早瀬はなつみと再会を噛み締め、2人で合六を潰すために奔走するが、監察官も合六側であることが分かり、早瀬となつみは絶体絶命に陥る様子などが描かれた。
監察官の裏切りも効果的でなく、初登場した監察官の兄の政治家も含め、悪側に魅力的な人間は誰もおらず、早瀬となつみが薄い悪に追い詰められる、痛快さのない盛り下がる回だった。
なぜなのか考えていきたい。
スパイは監察官だった、という安易な流れ
早瀬となつみは、監察官と連絡を取り合い、なつみが逮捕されてでも合六を潰すことを計画するが、結局監察官は合六とつながっているスパイであることが判明し、早瀬もなつみも捕まり、絶体絶命に追い込まれてしまった。
監察官がスパイである、という真相は、普通でつまらず、萎えてしまった。
なぜなら、そのままというか、確固たる信頼もなく、味方の様で味方ではない、味方でない様で味方である、というフワフワしたラインをさまよっている薄い人物だったからだ。
クジラを見つけるんだ、という熱い想いが煮えたぎった熱血漢、というほどでもなく、この人なら信頼出来る、というラインを超えていない関係性だ。
ケンカし険悪になるが、一緒に難事件を解決し、戦友の様に絆が生まれた、と思っていたが裏切った、とかでもない。
そういうドラマもないのであれば、少ない登場シーンで、圧倒的な存在感を出し、信頼出来る様な重厚な雰囲気が溢れ出ていなければならないが、そうではなく、薄っぺらい。
例えば、正義も悪もどっちの顔も見せられる武田鉄矢とかであれば、面白かったんじゃないか?
この監察官の様に、マイナスからのスタートの印象の人物なら、どんどん主人公に寄り添い、善として活躍して行くほうが、人物描写の展開として、よほど痛快で面白い。
枯れたと思っていた木から新芽が出て、花が咲いていくかの様な。
何度も言うが、薄っぺらい人物が、実は悪でしたと言われても、ああ、そうですか、という感じで、驚きもなくつまらない。
これは、前話でも述べた、合六、幸後、なつみのそもそもの印象の与え方の失敗に似ている。
要するに、善悪どっちに転んでも面白くなるほど、演技や設定で濃い人物描写を作っておかねばならないが、誰もそこまでに至っていない。
みんな、ぽいだけでふんわりの人物描写だ。
監察官が合六側であることに備えて、監察官の裏切りに早瀬もなつみも全く驚かず、もう手は打ってある、などと笑って対峙する、とかだったら痛快さがあって面白かっただろう。
監察官の兄の悪徳政治家は、棒読みっぽく、怖い迫力などもなく、大分物足りない。
かしこまった雰囲気で、セリフを言っているに過ぎず、薄い。
監察官も兄も薄いし、合六も薄いから、全然悪に見応えがなくてつまらない。
分からないけど、みんな50歳近辺くらいなんじゃないのか?
今の50歳ってこんな薄いのか?
全員重厚な雰囲気にはほど遠い、ただのイケオジ。
全員もう一回り年を取れば、少しはマシになるのもかもしれないが。
しかし、年齢うんぬんよりも、全て監督の演出不足だろう。
何はともあれ、その薄い悪達に正義の早瀬が負けたんだからモヤモヤする。
早瀬も頑張っていたが、アクションもグズグズで、なぜか冬橋を人質に取っていたはずなのに、わちゃわちゃして冬橋に捕まってしまうし、痛快的な部分はほぼ何もなかった。
息子を拉致しようとした輩をやっつけるのも慣れてない感じでギリギリだったし、冬橋を脅した後は、首にナイフを突きつけたままにしとけば逃げられた。
ケーキ屋だから、戦うのは苦手なのはしょうがないが、もう少しアクション的に良いところがあっても良いんじゃないか?
せっかく格闘も学んだんだから、1回くらい、儀堂の部下の女性警官のように、相手を華麗に投げ飛ばす感じがあっても良い。
結局悪の方が上手であることを描くのは良いが、もう少し、行けるんじゃないか?いいぞ、と思わしてくれないとつまらない。
早瀬は冬橋に、こんなことしてもマチが喜ばない、とけしかけ、何とか殺されずには済んだが、ほぼ良いところなしで、弱い正義が薄い悪の手のひらで踊らされているストーリーだ。
もっと早瀬も、家族を守るんだ、と鬼気迫る雰囲気を出し、隙がない振る舞いを連発してもがき、行けるんじゃないか、とこっちを煽るに煽って欲しかった。
そういった、行けるのか、行けないのか、というハラハラ感はほぼなく、平坦に感じた。
ちなみに、海江田の復帰と共に組織の会合に顔を出し始めた幹部のキクチは、いつもリアルでない演技で萎える。
基本的にいつも置きに行ったコント演技であり、リアルな雰囲気からは大分距離がある。
なので、海江田とキクチがいることで、その空間が作り物の様に感じてしまう。
なぜ彼らにこういう演じ方をさせているのか、よく分からない。
あえてわざとらしくさせることで何かを狙った、とかでもなく、そのままわざとらしい。
誰に魅力があるのか分からないドラマ
最終話では、儀堂の部下の女性や冬橋が味方になってくれて、何とか合六をやっつけて終わるのか?
取って付けた様な謎が明かされ始めてから、特に興味が薄れてきている。
もう、多分感動出来る様な展開はないんじゃないかと思う。
魅力的な人物がいないので、もう飽きているし、期待感もない。
このドラマで、魅力的な人物の振る舞いは、死ぬ直前の儀堂ぐらいか?
多分それを超えるシーンはもう出てこないんじゃないか?
後は作り物か、物足りない。
儀堂の顔をした早瀬は、最初は、悪くないと思っていたが、今や物足りない。
概ねあざとくなく、自然で見やすい方だが、ヌケサクだし、自然な割には、演技を超えたリアルな感情はそこまで見られず、ガっと心は掴まれない。
早瀬を演じようという所でストップするのか知らないが、もっと等身大の濃い感情が感じられてしかるべきなのに、今話でも存在感があるようであまりない。
このドラマは、前回の日曜劇場の競馬のドラマに比べて大分見やすいので、そういう意味で良さを感じていたが、ここまで見て、薄っぺらいサスペンスドラマだな、という印象になってしまった。
登場人物には一見色んな個性的な人がいる割に、最初の印象から、成長したり、育っていく様な人物などほぼいない。
出落ちに近いというか、表面的にはキャラクターを一応作ったが、そこから人物描写が展開せず、話数だけ増えていく感じだ。
合六や組織関係者は、何度も言っている様にずっと薄いままだ。
警察関係者は、監察官は深みを見せると思いきやもう終わったし、部下の女性警官は味方になってくれるかもしれないが、特に信頼を築いた訳でもなく、他の警官関係者とは、これといった交流もない。
早瀬の息子は、可愛らしいがリアルな雰囲気でもなく、足が悪い早瀬の母親は、一番自然かもしれないが、普通で特別感はない。
母親は、早々に儀堂を早瀬だと見抜いて分かっているが、知らないふりをしている、という深い演技だったら、涙腺は刺激されたかもしれないが。
ちょっとしんどそうにしている感じもそこそこ見えるので、周りに気を使わせないように、弱さを見せずに太陽の様に笑顔を振りまいている、とかでも深かった。
でも、あざとくなく普通を演じられる、というのは一番重要なことなので、この母親がこのドラマの中で一番ムラがなく、統一感のあるキャラクターかもしれない。
本来、仮に脇役達が光らなくても、主要キャストが光っていればそれで良いが、何度も言っている様に、主役の早瀬と幸後のタッグがそもそもうまく機能していない。
早瀬の物足りなさと、幸後の薄い騙し方では、人物描写は深くなっていかない。
早瀬は、幸後がなつみだと判明してから話をする時、なぜ犯罪に手を染めた、俺が喜ぶとでも思ったのか、くらい詰めても良い。
元々犯罪者なら分かるが、そうでないなら腑に落ちない、一番重要な部分だからだ。
1500万の補填に気付かない早瀬も不自然すぎるので、お前に詰める資格があるのか、となるが、言わなくてはいけない。
早瀬がお金にあまりに無頓着過ぎるなら、会計士のなつみが、コンコンとお金管理の大事さを説くのが夫婦だろう?
それもせずに勝手に汚い金で損失を補填する、というのはイカれている。
なぜそうしたのか、なつみは言わなくてはいけない。
ケーキ作りに集中して欲しかった、ではぼんやりし過ぎて弱いし、仮にそのおかげで早瀬は集中出来ても、たくさんの人を涙させるとんでもないケーキを作っていた、とかでもなく、素朴なケーキを作り続けていただけだ。
泥仕合になってもいいから、お互いがお互いに感じる違和感を吐き出す様な描写があったら、面白かったかもしれない。
そうはならず、主要キャストの振る舞いすら足りないので、このドラマの登場人物は総じて誰に魅力があるのか分からない、となってしまう。
リブート前の早瀬のラフなお父さん感や、散り際の儀堂など、悪くない描写もあるが、断片的だ。
もうここまで来てしまったので、今さらしょうがない。
最後は手術して2人とも元に戻るのか?
なつみは幸後の妹のためにそのまま生きていくのか?
どうなるのかは分からないが、ただただ見守ろう。
「第10話-再起動」が”つまらない☆1″理由と考察、その感想
早瀬夫婦がついに日常を取り戻す
冬橋を仲間にした早瀬は、合六に家族を人質に取られながらも、監察官の助けもあり、合六と政治家のマキタを捕まえることが出来た。
家族の命も紙一重で助けることができ、なつみは服役した後、再び家族に合流し、顔は変わってしまったが、父と母、息子と祖母の4人が久しぶりに揃い、物語は終わった。
感動的なハッピーエンドのはずだが、涙腺もあまり刺激されず、スカッともせず物足りなかった。
なぜなのか考えていきたい。
もったいない監察官の存在感
前話で敵だと思わされた監察官が、実はずっと早瀬の味方のままで、合六との取引の時に発煙弾を使って、合六と政治家のマキタを逮捕したシーンは、ちょっと格好良かった。
てっきり敵だと思い込んでいた分、少し跳ね上がった。
思い込んでいたし、そう思うように持っていかれて、まんまと騙された。
騙された、という意味では初めてで、この流れは頑張って騙した方かもしれない。
まさかスパイが二人いるとは思わない。
しかし、この騙し方はどうなんだろうと思う。
前話の時点でもう絶望感しかなく、監察官は完全に冷酷な悪にしか見えなかった。
合六の前で見せた監察官の悪の顔は、彼が今まで見せてきた顔の中で一番リアルで、上記の状況証拠も合わせて、悪だと確定せざるを得ない。
リアルと言っても薄いリアルで、魅力のないリアルさだ。
そのシーンの前に、もっと濃い、人間臭さのある正義感が見えていれば、裏切られても、嘘だろ、監察官がなぜ?とざわつき、今話のどんでん返しで、やっぱり監察官は味方だったんだ、とかなり跳ね上がったはずだ。
そうではなく、味方だったの?というキョトンも交じるので、ちょっとしか跳ね上がらない。
前話で述べた通り、そもそも監察官は薄いので、正義の方がまだ好感が持てるし、悪であればそのまま薄い悪になるだけだ。
監察官が悪であるはずがない、と食い下がるほどの材料は何もない。
それは、状況証拠やセリフがどうの、というより、この人はきっと良い人だ、と思わせる、仕草や振る舞いも含めた身体全体からにじみ出る雰囲気の方が重要だ。
要するに、感情豊かかどうかで、どんな人間かはっきり分かる、ということだ。
なので、もし一度悪に見せたかったのなら、この人は信用出来ると思わすほどのプラスの濃い印象を、前半で散々つけてから裏切るべきだった。
そうはなっておらず、悪の方が真実味を帯びてしまい、付け入る隙がなく、取り返しがつかない。
実はドッキリです、全部ウソでした、と明かされた所で、気持ちは晴れず、そっちの方が本当の顔なんでしょ、と思うだけだ。
騙せたのは良いが、騙せば何でも良い訳ではない、ということが今回改めてよく分かった。
その俳優によって、見せられる顔、得意な顔が全く違う、と思う。
悪しか出来ない、善しか出来ない、両方出来る、両方物足りない、など、その俳優が出来る顔を適所に使ってドラマを作らないと、嘘になるんだと思う。
両方深く出来るのが俳優であるべきだが、そんな濃い俳優は日本にはあまりいないか、いてもなぜかあまり使われていない。
監察官の俳優がどんな顔を出来るのかはよく知らないが、このドラマにおいては、悪の顔しかちゃんと見せられていない。
その顔は全体を通すとかなり少ないし、薄い悪だが、それでもこっちが真実だと思わせるリアルさがある。
もし監察官が濃い善の顔を見せることが出来ないなら、悪の顔を見せること自体をゼロにするか、そもそも違う俳優にするしかない。
善も悪もどっちも演じる事の出来る俳優に。
そうでなければ、やりたいどんでん返しは成立しない。
どんでん返し前の印象がどれほど重要か分かっておらず、足りないならちょっとしつこいほど振る、ということも必要だろう。
今回に限ったことでなく、このドラマの全編に渡って言えることだ。
このドラマというか、日本のドラマはこんなのばっかりだ。
監察官は早瀬の味方で、政治家の兄に、あなたがずっと嫌いだった、と言い放ち、逮捕に成功するが、結局兄と不倫関係にあった妻からは離婚を突きつけられる、という何とも不憫な結末になってしまった。
正しいことをしているはずなのに、家庭が壊れ、孤独になる、というのは哀愁しかなく、このドラマにおけるキーパーソンで、登場人物の中で一番魅力的な設定のキャラクターかもしれない。
早瀬は家族を誰も失うことなく、むしろなつみも戻ってきて、プラスで物語が終わるが、監察官は家族を二人も失った。
酷い妻と兄なので、悲しむ必要もないんだろうが、哀愁を感じさせる味のある人物設定だ。
なので、この監察官にもっと深い豊かな感情表現があれば、大分魅力的なキャラクターになっただろうと思う。
それこそ、主役を食ってしまうくらいの。
残念ながらそこまでは全然行っていない。
兄に、あなたのことがずっと嫌いだった、と言い放つシーンも、憎々しい感情爆発とかでもなく、物足りない
物足りない悪達
早瀬ファミリーを崩壊させ、他にも数々被害者を出してきた悪の権化の合六をどうやって倒すのか、と思っていたが、普通に逮捕され、自白する代わりに家族の安全を約束する、という結末は何ともゆるく、全然スカッとしない。
合六は逮捕されたが、合六に恨みを持っているかつての部下や関係者に刑務所内で殺される、くらいの報いがなければ、全然足りない。
監察官も、そうなることを知っていたけど、あえて知らないふりをしている、という様な。
それはそれで、日本の刑務所では起こり得なさそうな感じなので、リアルでなくなっては元も子もないが、そのくらいの報いが欲しい。
監察官の兄も、格好つけたような、すました感じで去っていったので、もっと感情が高ぶって弟を怒鳴りつけるくらいあがいて欲しかった。
今ならまだ許してやる、計画を変更しろ、と醜く怒って弟に迫るくらいの悪あがきが見たかった。
合六も監察官の兄の政治家も、悪としての立ち振る舞いがかなり物足りない。
大げさにあざとく悪あがきする必要はないが、あまり声も上げずに、ちょっと痛そうな感じだけで死んでいく様な、全然切り応えのない切られ役の様だ。
見ていて痛快さ、爽快さはなく、あいつら捕まったな、というだけだ。
以前から言っていた様に合六は薄いので、もう今さら急に深くなる訳はなく、しょうがない。
海江田は、なつみに頼まれて幸後の妹のケアをしていたが、嘘くさい人間なので、良い人とも思わない。
出所したなつみを迎えに来たリブートした冬橋は、顔は変わっているが、冬橋っぽくて悪くない。
むしろ冬橋より感情豊かで、味があった。
実はおかしな早瀬家
早瀬は何とか窮地を乗り越え、合六を倒し、なつみも服役から帰ってきて家族団らんを迎えることが出来たが、そこまで応援出来ず、あまり感動も出来なかった。
以前から言ってきたことだが、儀堂の顔をした早瀬は概ね自然で見やすいが、優しい儀堂であり、早瀬の様には見えない。
この人は中身が早瀬なんだ、と思って頑張って見ているが、素のようには見えず、あえてちょっとなよっとしたしゃべり方や振る舞いを演じている感じもあり、リアルな強い感情もあまり感じられない。
リブート前の早瀬、本物の儀堂と比べると、一番リアルではなく、強い魅力がない。
どんな人間か分からない、と言っても良いかもしれない。
なので、やっとハッピーエンドになって家に帰れた所で、あまり込み上がってくるものがない。
時々出てくる、粘り腰が早瀬の取り柄だ、というセリフも、分かるようでよく分からない。
家訓なのか、なんなのか、その粘り腰という言葉がどう早瀬に関係しているのか不明だ。
早瀬が力士で、粘り腰が有名、とかなら分かるが、パティシエにとっての粘り腰って何だ?
粘り腰とか言っているクセに、店が潰れかけているのにも気づかず、妻が犯罪を犯して1500万立て替えていた、それを母親も早瀬に黙って容認していたって、一体何が粘り腰だ?
店が先代の借金も含めて潰れかけてもギリギリ合法的にやりくりして生き延びたなら、それは紛れもない粘り腰だが、そうではない。
いくら金がないからといっても黙って犯罪に走るなつみも、なつみに1500万も払わせてしれっとしてる母親も、そこまで店が傾いているのに全く気付かない早瀬も、みんなクズと言っていいんじゃないか?
早瀬が、なぜ俺に黙ってた、なつみも母さんも、と3人で激しいケンカになったシーンを描いて処理する訳でもなく、放ったらかしなのが気持ちが悪い。
というか、1500万の補填に気付かない早瀬も不自然すぎて、そもそもそんな奴はいない。
アホすぎるし、リブート前の早瀬はちょっと頼りないけど、そんなおかしな奴の雰囲気はなかった。
だから、そもそもの主要人物の設定が破綻している。
そこら辺のおかしさを、終盤に向けて消火する訳でもなく終わっていった。
そんなリアルでない家族がメインのサスペンスなんて、一体誰がどう感動出来るというんだ?
ハッピーエンドになった所で、何が嬉しい?
早瀬家はあくまで一般家庭的な人達で、一歩間違えればみんなこうなる、と親身に思わせてくれたら面白かったかもしれないが、全然そうではない。
一見普通に見える分たちが悪い。
むしろ、早瀬は亭主関白で怖く、ギャンブル好きで、いつも金に困っている、くらいの方がリアルだった。
それならなつみが犯罪に走ったのも分からなくもないし、そもそもクズであれば分かりやすく、それが悪を倒していったら痛快さもある。
普通の一般人が活躍する、というヒーロー像を作りたかったのかもしれないが、そもそもの設定作りに失敗している。
自分も、ただの一般人が悪を成敗していく痛快サスペンスアクションを見たかった。
2人はなぜ顔をもとに戻さなかったのか?
早瀬となつみは、事件が解決してからも顔を直さず、儀堂と幸後のままだったのはなぜなのか分からなかった。
どれだけ手術の精度が高いんだ?という批判を避けるためか?
そもそもリブートという、声までそっくりな精巧な誰かになる、という手術自体がSFなので、そこはもう元の顔に戻してしまって良かったんじゃないかと思う。
フェイスオフの様に。
リブート前の早瀬となつみの俳優ではなく、このドラマを引っ張ってきた俳優2人に締めてほしい、という気づかいか?
そっちの方がむしろ長く演じてきた分演技に味が出るだろう、という判断か?
物理的に手術が出来ないのか、出来るけど、死んだ儀堂、幸後の分も背負って生きていくんだ、という意思表示としてそのままにしているのか?
顔を変えたら、2人も完全に死んだことになるから、ということか?
顔に愛着が湧いているし、意外に他人の顔も居心地が良いのか?
よく分からない。
幸後の妹には、もう幸後の中身は本当のお姉ちゃんじゃない、とバレていたんだから、なつみは幸後のフリをし続ける必要もない。
儀堂と幸後はちゃんと弔ってやれば良い訳で、自分を犠牲にしてまで背負う必要はないと思う。
そして、儀堂の奥さんにとっても、幸後の妹にとっても、全く同じ顔と声のの別人がこの世に存在している、というのは、精神衛生上良くないんじゃないか?
見る度に思い出して、やり切れなくなるだろう。
そこら辺を早瀬夫婦がどう考えているのかよく分からず、モヤモヤする。
幸後の妹はどうなったのか、描かれていなかったが、その後は早瀬家が面倒を見てあげれば良いと思う。
犯罪で作った汚い金で命を救われたので、その後は、慈善事業に人生を捧げる、とかにしたらダメなのか?
早瀬に足りないリアルさ
小さいケーキ屋を営むパティシエの早瀬は、日本を裏で牛耳る悪の組織を壊滅させ、何とか家族と過ごす日常を取り戻すことが出来た。
しかし、全体としてストーリーも人物設定も演技もリアルさが足りず、特に魅力的な人間もおらず、今ひとつだった。
一番魅力的だったのは、死に際の儀堂の振る舞いくらいで、その他は特に目を見張る描写はない。
主役の儀堂の顔をした早瀬は、所々あざとい部分があるものの、基本的には見やすい。
本当は、あざとさゼロで行って欲しい所だが。
そして、悪と善の演じ分けは出来ていても、まだ物足りない。
早瀬の役者の本質は、きっと早瀬のような、ちょっと気弱でヌケサクな人間ではないんだろうと思う。
どっちかというと儀堂寄りで、実際儀堂の方がリアルに見える。
役者本人が本当はしっかりした勇敢な人物ならば、気弱でヌケサクな人物を演じるのは、基本的にはかなり難しいんじゃないかと思う。
実際には頭が回転してしまっているのに、回転してない振りをするのは、嘘になるだろう。
そもそも頭を回転させず、いつもの自分と一線を画し、常にぼーっとしている様な状態を保つとか、体の状態を丸ごと変えるくらいしないと難しんじゃないか?
そこは役者の腕の見せ所で、どうやるのかはその役者次第だろうが、儀堂の顔の早瀬はそこまでは行っていない。
気弱な人間の物真似ではなく、気弱な人間そのものを見たい。
これは、出来る俳優とそうでない俳優がいて、そこを確認してからキャスティングするべきなんじゃないか?
もしこの俳優が、ケヴィン・スペイシーのユージュアルサスペクツの様に、気弱も悪の帝王もどっちも本当の顔として演じられれば、それだけでこのドラマはそこそこ見応えがあるものになっただろうとは思う。
リアルでないセリフや演出、人物設定やストーリー展開が邪魔だが、それでもまだマシになっただろう。
演技だけでも見る価値がある、となる。
その存在感に引っ張られて化学反応が起きて、全体のクオリティも自然と底上げされたかもしれない。
そういう演じ方も含め、良い方向に持っていけてないのは、全ての責任者である監督の力不足ということだろう。
もし難しくなく出来ることがあったとしたら、早瀬っぽさは頭から捨て、この役者の素でいれば良いだけだったかもしれない。
儀堂の様な悪ではない、というだけで十分で、早瀬っぽくしようとする必要はない。
無理に気弱で抜けている感じにしなくて良い。
それはそれで早瀬でない、となるかもしれないが、早瀬の物真似よりはマシだ。
表面的には面白そうな雰囲気があったが、中身はあまりない
何はともあれ、演技も含めて、全体としては大分物足りなかった。
そもそも銃を使った攻防自体が日本に合わない、というのは置いておいても、ずっとフェイク感が拭えない。
どんでん返しがある騙し合いの欧米の何かのアクションドラマを頑張って表面上真似してみました、的な。
1個1個嘘くささや足りなさを完全に潰してから次のシーンの撮影に行けば良いだけなんじゃないかと思うが、大分ザルのまま話が進んでいく。
ドラマの体をなすのに精一杯なのか、色んな意味でリアルにする気がないんじゃないかと思う。
そもそも何が浅いか深いかもよく分からず、分かった所で変える箇所が多すぎて、劇的に変えるためのしんどい作業が待っている。
制作の裏方のみならず、俳優たちも特に声も上げずに、与えられた仕事をそのままこなす。
別にそれでも十分過ぎるほど食っていける。
一度キャスティングさえされてしまえば。
意見が食い違って途中降板した、なんて熱い話は最近一切聞いたことがない。
何でもパワハラとされる時代に、作っては間違いを指摘して壊し、また作り直す、という作業にも限度がある。
俳優はもちろん、監督、脚本家、演出家、大道具、カメラマン、音楽家などの全ての裏方も含め、リアルを表現出来る、同じベクトルを持った精鋭を、わざわざオーディションで一から集める、くらいしないと難しいかもしれない。
そのくらい、デフォルトのレベルが低く、素人感が至るところに散りばめられている。
黒澤明など、先人が追求してきたイズムなど何も継承されては…。
別に先人の名監督達も奇人変人と見なされてきた少数派の人達ばかりだから、継承なんてそもそもされてないか。
この作品が日本の全ドラマや映画の代表でもない。
しかし、見終わってみれば、いつもの日曜劇場で、自分が観ている作品のレベルは、ここ数年あまり変わっていない。
まあ、こんなもんだろう。
良いシーンがいくつかあっても、全体として面白い印象に転がらなければあまりにももったいないが、これでも頑張った方なのかも。
半沢直樹は面白かったが、今となってはどうやって面白くしたのか、もう誰にも分からないんじゃないか?
同じスタッフも関わっている訳だろう?
監督と堺雅人のタッグが良かったから?
じゃあなぜヴィヴァンはあんなことになってしまった?
半沢はワンシーズンのみならず、続編すら面白かった訳で、そう考えるとたまたま面白くなったとは思えないし、思いたくなかったが、もう、たまたまと言わざるを得ない。
たまたまというか、超がつくほどの奇跡だ。
このリブートの様なクオリティが、通常運転と言える。
半沢の様に面白くすれば良いだけだが、そのやり方がもう何も分からないんだろう。
わざと面白くしない理由などない。
自分は半沢直樹が生んだ亡霊の様なものであり、ヴィヴァンやリブートでは全然物足りない。
早く成仏させて欲しいものだが、来たるヴィヴァンの続編も怪しい。


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