映画「グラン・ブルー(1988)」が“オススメ”の理由と考察、その感想

②オススメ☆4

グラン・ブルー 原題:Le Grand Bleu

監督-リュック・ベッソン 1988年 168分(完全版)

脚本-リュック・ベッソン、ロバート・ガーランド

出演-ジャン・マルクバール、ジャン・レノ、ロザンナ・アークエット、他

映画「グラン・ブルー」がのあらすじ

実在する伝説のフリーダイバー、ジャックマイヨールをモデルにした話し。

フリーダイビングとは、酸素ボンベをつけずに水中深くまで潜り、潜った深さを競う競技。

保険の調査員ジョアンナは、アンデスの高地で、氷が張った湖でも酸素ボンベを付けずに潜ってしまう怖いもの知らずのダイバー、ジャックに出会う。

ジョアンナはジャックの純真無垢で子供のような性格に惹かれ、行動を共にしていく。

ジャックは、幼馴染のエンゾと久方ぶりに再会し、お互いにダイバーとしてしのぎを削っていき、ライバルとして世界記録を競い合うことになる。

満を持して臨んだ競技会で、ジャックに敗れたエンゾは、よりいい記録を出そうと無理をするが・・・。

次第に海の魔力に取りこまれていくジャック。

恋人のジョアンナの心配をよそに、ジャックはある行動に出る・・・。

“オススメ☆4”の理由と考察、その感想

心落ち着く映像の数々

海の映像や浜辺の映像などがたくさん映っていて、エリック・セラの絶妙な音楽も相まって実に心落ち着く。

海の魅力、魔力というようなものを映像と音楽で感じさせてくれる作品だ。

エリック・セラの音楽は非常に耳に残る。

映像と相まって海の中って気持ちよさそうだなと思わせてくれる。

イルカと泳いでいるジャックは、実に気持ちよさそうで、いいなと思う。

三人の青春

美しい風景を舞台に、ジャック、エンゾ、ジョアンナの三人を中心に織りなす日々が、青春劇の様でなんともいい味だ。

良き友であり、ライバルとしても競い合うジャックとエンゾ、そしてジャックに寄り添うジョアンナ。

三人の雰囲気が見ていて微笑ましく感じる。

精神的にまだ少し危いが、気力体力ともに充実している青春が垣間見える。

衝撃のラストシーン

完全版を見た。

120、132、168分と、リュックベッソンが色々と編集したらしく、エンディングが違うものもあるらしい。

ジャックが、寝ている部屋の中に海水が押し寄せてくる幻覚にとらわれ、思わず部屋を飛び出してとった行動。

これはなんともきついラストだ。

しかしジャックの性格を考えれば決して不思議な行動ではない。

海があるからこそジャックであり、海がなければジャックは自分に存在意義を感じられない。

そんなジャックを好きになってしまったジョアンナの心中は想像を絶する。

これは男のロマンか?

贅沢を言えば、ロマンと恋人の両方を選びたいところだが、ジャックは迷わずロマンを選んでしまう。

自分の好きな道を追求して行くと、時には常識を超えた狂気にも足を踏み入れてしまう。

男としてはジャックに自分を重ね、ラストの余韻に浸る人も多いのではないだろうか?

女性にしてみたら耐えられないと思う。

というか、現実的には男でもいくら憧れはしても中々ああいう行動は取れないのだろうとは思う。

なんとも印象的なラストだ。

そして、エンドロールで流れるエリック・セラの音楽がこれまた染みてくる。

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