映画「ブロブ/宇宙からの不明物体(1988)」を“見て損はない”理由と考察、その感想

③観て損はない☆3

英題:The Blob

監督-チャック・ラッセル 1988年 95分

脚本-チャック・ラッセル、フランク・ダラボン

出演-ケヴィン・ディロン、ショウニー・スミス、他

映画「ブロブ/宇宙からの不明物体」のあらすじ

田舎町に火の玉が落ち、それを見に行った老人のホームレスがアメーバ状の物体にとりつかれてしまい、通りかかった若いカップルが老人を病院に運んだ。

少しの間ベッドで横たわっていたその老人にかかっていた毛布を剥ぐと、胸から下は溶けてなくなっていた。

いきなり動き出したアメーバは、カップルの男に襲いかかり、即座に食い殺してしまう。

命からがら逃げた女性は保安官に助けを求めるが、アメーバはすごい勢いで人を飲み込みながら、巨大化していくのだった・・・。

原題「The Blob」の意味

「blob(ブラブ)」=「(どろどろした液の)一滴、小さい斑点、小さい塊」という意味の名詞です。

「The Blob」=「(その)小さな塊」という意味で、かなりシンプルでそのままのタイトルですね。

“見て損はない”理由と考察、その感想

中々惹きつけられる冒頭

謎の生命体ブロブがアメリカの街を襲うSFホラー。

この80年代のアメリカの雰囲気はなんとも味があって素敵だ。

冒頭から、主人公だろうなと思われた格好の良い青年が、あっという間にブロブに食い殺された。

きっとこの青年が少女と一緒になって解決のために奔走するんだろう、とありきたりな展開を予想し、たかをくくっていたのが冒頭で見事に裏切られ、目が釘づけになった。

ブロブには予定調和の思惑など通用しない。

例え主人公っぽくても、容赦せずに食い殺してしまう。

そんな怖さがリアルで良かった。

その食いっぷりがまた気持ち良いくらい人間を溶かしてしまい、そのグロテスクな描写もリアルなので、中々あなどれない奴だと思わされる。

そこからは不良少年と少女が一緒になって住民を巻き込みながら戦うという展開。

最初の展開で目を惹かれる分、後半はちょっとブロブに新鮮味が欠けてだれてくる。

この後どうなっていくのかというのはなんとなく予想できるので、目で追っている感じ。

でも、80年代のアメリカの味のある時代風景も相まって、SFのホラーアクションとしてそこそこ楽しめる。

マックイーンの絶対の危機という作品のリメイクらしいが、そっちも見てみたいと思った。

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