映画「デッドプール(2016)」が“物足りない”理由と考察、その感想

④物足りない☆2

監督-ティム・ミラー 2016年 108分

脚本-レット・リース、ポール・ワーニック

出演-ライアン・レイノルズ、モリーナ・バッカリン、他

映画「デッドプール」簡単なあらすじ

用心棒をして暮らしているウェイドは、娼婦のヴァネッサと交際し婚約していたが、末期ガンであることが判明する。

そんな時にある組織の男から病気が治ると声を掛けられ、藁をもすがる思いで誘いに乗るが、病気が治った代わりに醜い外見になってしまう。

外見を治すまではヴァネッサに会えないと思ったウェイドは、治療で得た超人的能力を使い、自分を元の体に戻させるため組織を追いかけることに。

盲目の老婆に身の回りの世話をしてもらいながら、組織を追うウェイドだったが、ヴァネッサにも危険が迫るのだった・・・。

映画「デッドプール」の原題の意味

「dead」=「死んだ、動かない、すたれた」などの意味の形容詞です。

「pool」=「水たまり、人工的な池、プール、企業連合、賭け金」という意味の名詞で、「共同出資する」という意味の動詞でもあります。

しかし、「dead pool」=「death pool」とも呼ばれ、「次に誰が死ぬのかを予想する賭け」のことで、有名人が年内に死ぬことを賭けたりするらしいです。

作中でもバーで友人とそれを名前にしようと話しています。

主人公の名前であり、タイトルにもなっています。

“物足りない”理由と考察、その感想

おふざけヒーロー

ヒーローらしくないヒーロー像のデッドプール。

盲目の老婆と一緒に暮らしていて、悪口を言い合っている所が良い。

実はデッドプールがやっていることを知っているが分からないふりをしていたりしていたら粋だ。

ヒーローらしくないというが、もっとヒーローらしくなくて良いと思う。

自分の顔を直すため戦う、盲目の老婆と暮らしている、娼婦が彼女である、という設定こそ良いものの、お調子者の若いアメリカ人青年止まりで、もっと利己的な部分があって良いと思う。

ふざけてはいるが、悪くないやつというのは分かってしまう。

顔を直したいと言っていた割に、彼女には結構すんなりと見せてしまうし、あんまり葛藤がない。

彼女は顔が変わっても受け入れてくれるというのは素敵だが、彼女が受け入れてくれているんだから、もう戦う理由はあんまりないんじゃないかと思う。

彼女は本当は顔なんて気にしてないけど、受け入れるとデッドプールが戦おうとしなくなるから、心を鬼にして拒否したら粋だ。

デッドプールは、やっぱり顔のせいで彼女に振られたんだと思って怒って悪と戦い続けるとかだったら、その彼女の振る舞いに泣けてくる。

ヒーローらしくないというのが、性格がひねくれていて悪どいというよりは、軽い若者という感じなので、もったいない気がする。

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