映画「真夜中の処刑ゲーム(1982)」が“オススメ”の理由と考察、その感想 

②オススメ☆4

真夜中の処刑ゲーム 英題:SIEGE

監督-ポール・ドノヴァン 1982年 83分

脚本-ポール・ドノヴァン

出演-トム・ナディーニ、ブレンダ・バジネット、ダリル・ハネイ、他

“オススメ☆4”の理由と考察、その感想 感想

楽に見れる作品

荒れた80年代を感じれるレトロなサスペンス映画。

カナダが舞台という事だが、アメリカ同様カナダもこの時期は荒れていたんだというのが分かる。

人々のファッションや街の雰囲気、フィルムの古臭い加減と言い、なんとも味があって、この年代の作品はどこか懐かしい感じがする。

警官がストライキで機能せずに、一般市民が悪者に狙われてしまうというシンプルだが怖い作品。

特殊能力を持っているわけでもないアパートの住民たちが、力を合わせて悪党と戦うというのはなかなか面白い。

手製の爆弾を作って打ち込んだり、ドアノブに電気を流して感電させたりと、住民たちもアイデアを駆使してそれが敵に効くところが気持ち良い。

力を合わせて戦うが、決して犠牲者を出すことなくハッピーエンドということではなく、かなり痛手を負いながら、差し違えるくらいの感じでなんとか悪党たちを追い払う。

どうなってしまうんだというハラハラ感はあるが、爽快な作品ではなく、どちらかというとホラーに近い感じだ。

あまりに住民が強すぎて、完全に勝利できるのも出来過ぎているから、これくらいの方がリアルなのかもしれない。

作品の時間も短いし、家に悪党が来てからは中々広がりようもないから仕方ないかもしれないが、もう少しハプニング的な要素も含めて、住民たちが怪我はするが犠牲者を出さずに勝つ、という展開なら爽快な作品になった気がする。

悪いことはしていないのに、こっちの痛手が大きすぎる所が、怖い世界観を感じる。

しかし、これはこれでそこそこ楽しめる。

最後に、実は襲ってきた連中の正体が、昼間の平和な公園で判明するオチもゾッとして面白い。

気を抜いてヒマな時に見るのにうってつけの作品かも知れない。

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